2024年度上半期(4月から9月)、消費者からの広告に対する苦情や意見は4095件。前年よりもわずかに減少した。ピークは2020年で、2019年からインターネット上の広告に対する苦情が急増した。苦情の多い広告媒体でもインターネットがトップ。全体的に減少傾向にあるものの、インターネットは前年同時期からわずかに増えている。
なかでも苦情が多いのが、健康食品、医薬部外品、保健機能食品の広告だ。ちなみに医薬部外品とは、薬用石鹸のように厚生労働省が許可した有効成分を一定の濃度で配合した製品のこと。これらも減少傾向にあったが、2023年度下半期から再び増加に転じている。苦情の内容は多岐にわたるが、そのうちJAROは次の8件に厳重警告を出した。
厳重警告1:医薬部外品(クリーム)
「若返りすぎて炎上」などと違法な効果の表示や、合理的根拠に基づかず「堂々の3冠受賞」などと表示。
厳重警告2:医薬部外品(クリーム)
上と同じだが、こちらはアフィリエイターに向け。
厳重警告3:医薬部外品(クリーム)
「20代のころの肌が手に入った」という体験談や、根拠なく「美容皮膚科医の間で話題」などと表示。
厳重警告4:医薬部外品(クリーム)
「絶対にしわが消える」などと違法な効果の表示や、根拠なしに「○○(テレビ番組名)炎上後爆売れ」などと表示。
厳重警告5:医院・病院
医療法上の広告可能となる条件を満たさず、「GLP-1内服薬で食欲を減らし痩せ体質に」などと表示。
厳重警告6:医院・病院
上と同じ内容だが、予約サイト運営事業者に向けたもの。
厳重警告7:化粧品(美容液)
「肌のサビ抜き」などと違法な効果の表示や、わずか1日のみ1位を獲得したことを「○○(大手通販サイト)で3冠獲得」などと表示。
厳重警告8:健康食品(サプリメント)
「飲む脂肪吸引」など違法な効果の表示や、合理的な根拠なしに「圧倒的リピート率97.2%」「メディア掲載実績多数」などと表示。
以上すべてがインターネット広告だ。「あるある!」と同感される方も多いだろう。