働き方

2024.12.11 08:15

病欠したら始末書…… 職場であった「怖い話」

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現役会社員で、昭和文化を引きずる職場に当たり前に存在していた時代錯誤な慣習には、驚きの「恐怖体験」としか思えないようなものもある。JobQ Townのユーザーが、そんなリアルな体験談を語っている。

キャリア、就職、転職に関する匿名相談ができるサービス「JobQ Town」は、現在職を持つ20代から50代の全国のユーザーを対象に、職場での「本当にあった怖い体験談」に関する調査を行った。それによると、30代から50代の88パーセントが、以下のような今ではあり得ない怖い体験をしていた。

・体調を崩して2日休んだら、気合いが足りないと叱責され、始末書を書かされた。

・新人は定時より30分以上前に出社して机を拭いたりするのが当たり前。

・女性がお茶くみをする会社では、誰が何を飲むか、砂糖はいくつかを当たり前に覚える文化だった。

・24時間寝かさない新人研修に参加した。

・風邪は土日に引くようにとの社内規則があった。

コンプライアンス準拠が厳しく求められる現在では、これらはすっかり過去の話だと思いたいが、暗黙のルールとして残存している職場もあるようだ。調査では、体調不良が評価に影響する場合に働くか休むかを20代の人たちに聞いている。結果は、働く人と休む人がほぼ半々。仕事への責任感や、時給への影響など、不条理な慣習とは無縁の理由も多いが、休みにくい雰囲気や上司への忖度といった昭和の「空気」の残骸がある。

明るい希望は、新人は朝早く出社して雑務を行うのを当たり前だと思うかとの質問の結果だ。20代のほぼ全員がそう思わないと答えた。はっきり言ってそれは時間外労働の強要であり、今の社会では完全にNGだ。そこをこらえて会社に貢献しよう、などと考える新人はほとんどいない。

こうした意識の変化は圧倒的だ。昭和の悪しき企業文化は、今の新入社員が中堅になることには大きく変化していることだろう。また、体調不良で休めないなら転職するとの意見もあった。転職サービスの充実、自由な転職を奨励する風潮により昔にくらべて転職がしやすくなったことが、「休む」割合を押し上げているものと推測される。人々の意識に加え、社会構造の変化が、レトロな「恐怖体験」を闇に追いやっていくのだろう。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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