これまでも、モンゴルや愛媛県で超高高度気球を打ち上げ8Kの360度VRコンテンツを制作する実証実験を行ってきたイマジカだが、さらに品質を高める必要性を感じていた。一方、キヤノンは、エンターテインメント、教育、観光などの分野で活躍できる実写VRコンテンツに着目してEOS VR SYSTEMの開発を進めてきた。この両社の方向性が一致し、イマジカの映像制作技術とキヤノンのイメージング技術を融合させることで、「細部の解像感、色、ダイナミックレンジの広がりまで、飛躍的に画質、品質の高い撮影」が実現した。
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気球には、イマジカのグループ会社で映像機器の開発を行うフォトロンが開発した専用リグに、魚眼レンズを2つ搭載したVR用レンズRF5.2mm F2.8 L DUAL FISHEYEを装着したキヤノンのハイエンドカメラEOS R5Cを搭載し、モンゴルの大地から高度約2万5000メートルの成層圏まで打ち上げた。「モンゴル縦貫鉄道を下に見ながら」飛行し、「雪の中の山や川などの細部がはっきりと視認できる」ということだ。
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2022年にイマジカは同コンテンツのパイロット版を発表しているが、その際に「プラネタリウムをはじめさまざまなエンタテインメント施設などへの展開も視野に入れ、さらなる実験および開発を継続」すると話していた。これがもっと身近に体験できるようになることを期待したい。
プレスリリース