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宇宙

2024.09.04 15:00

NASA、宇宙船「スターライナー」からの奇妙な音の謎を解明

スターライナー(NASA)

まるでSFホラー映画の場面のようだった。問題を抱えた宇宙船から、原因不明の音が聞こえてくる。それは喉の奥から発せられるようなくぐもったソナー音に似ており、誰もその原因を特定できない。それが週末に、現在、国際宇宙ステーション(ISS)にドッキング中のボーイングの宇宙船スターライナー(Starliner)で実際に起こった出来事だ。調査の結果、NASAはこの奇妙な音の原因を解明できた。ネタバレになるが、それは宇宙人ではなかった。

NASAの宇宙飛行士ブッチ・ウィルモアがこの音をミッションコントロールに報告した。NASASpaceFlight.comのディスカッションボードに記録された通信によれば、ウィルモアはこの音を「奇妙な雑音」と表現している。繰り返される音はスピーカーから発生しており、ウィルモアは、他に異常はないと報告していた。ミッションコントロールは、この問題を調査すると約束した。

米国時間9月3日、NASAは音の原因は平凡なものであることを発表した。「スピーカーのフィードバック音は、宇宙ステーションとスターライナー間の音声設定によるものだった」とNASAは声明で述べた。「宇宙ステーションの音声システムは複雑で、複数の宇宙船やモジュールを接続する際にノイズやフィードバックが発生するのはよくあることだ」という。NASAによると、このフィードバック音が宇宙船や乗組員、ISSの運用、またスターライナーの帰還計画に技術的な影響を与えることはないという。

スターライナーは、以前から数々の問題に悩まされている。この宇宙船は、NASAの商業乗員計画(Commercial Crew Program)の一部であり、この計画ではNASAが民間企業と提携して宇宙飛行士をISSへ往復させる役割を担っている。スペースXのドラゴンカプセルは、もう何年も宇宙飛行士を運んでいるが、ボーイングはまだ追いついていない。スターライナーは、テスト飛行の過程で複数の技術的な問題にも直面している。

スターライナー初の有人試験飛行では、ブッチ・ウィルモアとスニ・ウィリアムズが6月にISSに到達したが、漏出や推進装置の不具合により、宇宙飛行士たちはスターライナーではなくスペースXのドラゴンカプセルで帰還することになった。ウィルモアとウィリアムズは当初ISSに8日間滞在する予定だったが、現在は2025年初めに帰還する予定となっている。
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翻訳=酒匂寛

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