エコシステム

2024.08.02 19:00

STATION Aiにも導入 コミュニティデザインの設計図づくりとは

今回の「セトフラ」ゲストは、station共同代表の渡邊雄介さん(右)と三宅高弘さん

渡邊(続き):これまで関東圏一極集中の雰囲気が漂ってましたが、最近はやっぱり藤田さんや山田さんのような方々の動きもあり、多極分散し、土地ならではの良さのなかで人が育つスキームが独自に開発されていくといいという話も出始めています。そんな中で、STATION Aiはいい事例だったと思います。一方で、参考にはされやすいですが、それぞれの土地柄があると思うので、そこに合わせたスキーム作りが重要だと思いますね。

教えて瀬戸内VC 良いキャピタリストとは


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渡邊:良いキャピタリスト、良くないキャピタリストを教えてください。

藤田:去り際に注意だと思っていて、良いも悪いもここに集約しているのではないでしょうか。投資するタイミングで、多少は口数の多さや介入のしすぎ、反対に何も手伝ってくれないなどはありつつも、そんなに悪いキャピタリストに出会わないと思います。

会社が上手くいかなくなった時や、逆に上手くいった時もそうですが、良くも悪くもベンチャーキャピタルと起業家の旅路は絶対に終わりを迎えます。その時にどういう態度を取るかが、一番の見どころじゃないかと思います。
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なので、素直に言えばそのタイミングまでわからないのかもしれません。

山田:良いキャピタリストは人の話を聞き、良くないキャピタリストは人の話を聞かないと思っています。キャピタリストは、自分の話をする人と人の話を聞く人とに分かれるんです。

例えば、ピッチの途中で業界についての話を挟む人がたまにいらっしゃいますよね。相手を大切にしているコミュニケーションの形は「聞く」だと思っていますが、そこを排除して相手の話を要約する方は良くないと思います。シンプルにその人と一緒にやっても恐らく楽しくないと思うので、人の話を聞くことが最低限だと思います。

渡邊:あまりキャピタリストの方にこうした質問をする機会自体がありません。でも投資していただいてるキャピタリストの方がこういう考え方を持ってる人だと知っていると、すごく安心しますよね。

全国各地でスタートアップコミュニティなどが立ち上がっているが、どのように良いコミュニティを作るかが語られることは多くない。コミュニティの目的をただデザインするのではなく、そこにいるメンバーが同じ方向を向き、ゴールに向かっている実感を持てる設計図を作ることが必要となる。場づくりや街づくりにおいて、ハードである施設を整えるだけではない、ソフトとなるコミュニティをつくる人たちの存在は、これからより大きなものになっていくのだろう。

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セトフラは、毎週水曜夜21時に配信します。

文=西澤七海 編集=督あかり 写真=8bitNews

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