エコシステム

2024.08.02 19:00

STATION Aiにも導入 コミュニティデザインの設計図づくりとは

今回の「セトフラ」ゲストは、station共同代表の渡邊雄介さん(右)と三宅高弘さん

三宅(続き):最初は自社開発のプロダクトを開発・運営していました。コミュニティ内で使う掲示板のようなSNSの機能に加えて、入退館や施設予約、それに紐づく決済機能があるような、ソフトとハードのマネジメントが両立できるプロダクトです。
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そのシステムの提供をメインでやっていましたが、なかなか上手くいかないところが出てきたんです。そこに共通している課題の一つとして、そもそもコミュニティをどうしたいのかゴールのイメージが共有されていないことや、ゴールそのものがないことがありました。それに対して、共通する一つのイメージを持つことが必要であると考え、コミュニティの設計図をつくるコミュニティデザインのサービス提供を始めています。

コミュニティデザインの設計後、プロジェクトを回す人を弊社からアサインすることもやっています。また、最近では施設の企画やコンセプト作りから入り、それを空間設計やWeb、印刷媒体にどう適用していくかのクリエイティブまで一貫して行っています。

他にも、おせっかい焼きクラブという意味合いの「SNOOPER CLUB」というオリジナルブランドも展開していく予定です。アパレルやグッズを作って、事業やビジョンに共感してもらえたら、そのブランドから関わってもらったり、コミュニティづくりをしているところとコラボしたり。仲間集めのアイテムとして展開していこうと思っています。

日本最大級のインキュベーション施設「STATION Ai」の活性化

渡邊:最近、ソフトバンクや愛知県、名古屋市などが出資するファンド「STATION Ai Central Japan」から投資を受けて、シードラウンドがファイナルクローズになりました。去年の夏頃から愛知県スタートアップ支援拠点である「STATION Ai」と取引がある状態でしたが、そこから投資に繋がった経緯もあり、今年名古屋に支社を開設しました。
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藤田:STATION Aiでコミュニティデザインをしているんですか?

渡邊:そうですね。コミュニティのステートメントや、コミュニティマネージャーのクレドなどをデザインしています。

コミュニティの課題として起きがちなのが、上層として掲げているコンセプトを現場でどう実現するかの悩みです。主語・述語が大きくなってしまうコンセプトを、現場の人たちも何とか理解し実現しようと運営しています。ですが、なかなかコンセプトをどう理解するのか、アクションプランに落とした時に本当にそのコンセプトに貢献できているかがわからないという課題が結構起こっているんです。その際に、ステートメントのような振り返りの部分や、アクションがどうコンセプトに跳ね返っているのかのプロセスの可視化を重点的に提供したことがよかったと言っていただき、今も引き続き支援しています。



STATION Aiにはプレオープン段階でも400社以上のスタートアップが全国から集まっており、相当大きい施設なんですよね。その規模感で全国からスタートアップが積極的に登録している施設はなかなか見かけない。中核としてコミュニティの価値をすごく押し出している施設で、僕らにとって関わりがいのある施設だと以前から思っていたからこそ、こんなにも深い関係になれてすごく嬉しかったなと思います。

次ページ > 「教えて瀬戸内VC」良いキャピタリストって何?

文=西澤七海 編集=督あかり 写真=8bitNews

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