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2024.06.18 18:15

急増するアニサキス食中毒、AI検知で対抗

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水産加工場などでは、以前からさまざまな方法で魚介類のアニサキスを除去しているが、それにもかかわらず、近年アニサキスによる食中毒が急増している。そこで根室の水産加工会社カネコメ高岡商店は、機械学習でアニサキスを検出できるAI検査システムの導入を決めた。

これは、AI画像ソリューション企業MENOU(メノウ)が提供する「検査AI MENOU」という外観検査システム。機械学習技術と装置化は省人化装置の開発販売を行うアイエムパックと根室スチレン、解析用コンピューターと検知システムの設計支援はシステム開発企業アプライドが担当し、構築された。

このシステムは熟練の職人のノウハウを学習させることができ、さらに目視では見つけられない微細な寄生虫や、大きさや形の違う寄生虫も高精度に検出できる。作業員の負担が軽減されることから、検査精度のばらつきもなくせるということだ。

ところで、なぜアニサキス食中毒が増えているのかと言えば、これまで冷凍して出荷されていた魚介類が、流通技術の発達により新鮮なまま各地に輸送できるようになったためだ。アニサキスは冷凍すると死滅するので、冷凍が基本だったころはアニサキス食中毒は比較的少なかった。冷凍しないおいしい魚が味わえるようになったのはうれしいが、消費者は自衛する必要が生じたというわけだ。

厚生労働省では、一般家庭でのアニサキス対策として次の行動を呼びかけている。
●新鮮な魚を選び、すみやかに内臓を取り除くこと。
●魚の内臓は生で食べないこと。
●目で見てアニサキスの幼虫を取り除くこと。
●冷凍すること(マイナス20度で24時間以上)。
●加熱すること(70度で1分間以上)。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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