同社の最大の発表は、「Apple Intelligence」という旗印のもとで、主力製品に搭載されるAI機能に焦点を当てたもので、ここには、通知やメールの要約、画像の生成、そしてiPhoneのテキストメッセージとSiriにOpenAIが提供する人気チャットボットのChatGPTを統合することが含まれている。
iPhoneユーザーは、AIの進化によってSiriとのこれまで以上に自然な会話が可能になり、デジタルアシスタントがユーザーの画像ライブラリから写真を検索したり、テキストメッセージをスケジュールしたり、写真を編集したりできるようになる。
ChatGPTは、追加料金なしで提供され、Siriが特定のコマンドに対応できない場合にアシスタントとしてSiriを支援する。ただし、Siriは、ユーザーにこのチャットボットと質問を共有するための許可を求めることになる。
iPhoneの次期OSであるiOS 18では、ホーム画面をさらにカスタマイズしたり、アプリをロックしたり非表示にしたり、テキストメッセージをスケジュールしたり、衛星経由のテキストメッセージを送信したりできるようになる。
アップルの複合現実(MR)ヘッドセットのApple Vision Proもソフトウェアのアップグレードを受け、高解像度ディスプレイ機能や写真アプリの画像を没入型に変換する機能、他のApple Vision Proユーザーと同時にアプリを使用する機能が利用可能になる。
アップルは、これらの新機能が利用可能になる時期を明かしていない。しかし、近年のスケジュールから考えて、今後3~4カ月以内に行われる可能性が高いと見られている。
マイクロソフトやOpenAI、グーグルなどの企業がAI市場に積極的に参入していることから、アップルによるAI機能の発表は消費者とアナリストの両方から長い間待ち望まれていた。ワシントン・ポスト紙は、グーグルが今年、AIに四半期ごとに約120億ドル(約1兆8000億円)を投資し、マイクロソフトも直近の四半期でAIに140億ドル(約2兆2000億円)を投資したことから、今後もさらに投資を拡大する見通しだと報じている。
アップルとOpenAIの提携はかねてから噂されていたが、マイクロソフトのような大手から巨額の投資を受けたOpenAIのAIテクノロジーにおける着実な進歩は、アップルにとって最大の支えとなる可能性がある。
(forbes.com 原文)