AI

2024.06.12 15:00

AIによる再構築が進むEコマース 成長のカギは時間創出にあり

より良いスプリットテスト

スプリットテスト(A/Bテストとも呼ばれる)は、広告やウェブページの2つのバージョンを比較して、顧客がどちらを好むかを確認する手法だ。AIを活用した市場調査ツール「Intellivy」を使えば、商品、画像、コピーライティングを競合他社と比較しつつ、実際の購入客を対象にしたスプリットテストができる。「オンラインで行われるフォーカスグループのようなものだ」とホアン。「顧客が商品についてどう思っているのか、何を気に入っているか、購入を妨げているものは何かについて、実際のデータを得られる」。数多くの顧客アンケートを評価することも可能だ。「何がトレンドなのか、何が商品の弱点なのかを瞬時に教えてくれる」とホアンは述べている。

DIYによる製品デザイン

これは多段階のプロセスであり、ホアンはすべてのステップを網羅する製品を見つけていない。しかし、市場調査を行った後、MidjourneyGPT-4を使用してモックアップを作成できる。たとえば、モンスタートラックのおもちゃをデザインしたいとしよう。「普通の人でも使える簡単なテクニックは、ChatGPTを使って『逆プロンプト』というプロセスを行うことだ。競合他社のモンスタートラックのリストをGPT-4にアップロードし、『(作画AIの)Midjourney向けのプロンプトを作成したい。作成するのは子供向けモンスタートラックのイラストで、防水性を示すために水しぶきを上げている様子描き、子どもたちとその親に訴求するイラストにしたい』と指示するのだ」。生成されたプロンプトをMidjourneyに入れれば、望む結果を得られるとホアンはいう。

収益性の向上

長期間の倉庫保管は多くのコストがかかる。ホアンによれば「アマゾンはフルフィルメントセンターが倉庫として使われることを好まない」という。「したがって賢い売り手は、ECソフトウェアと連動した優れた在庫管理システムを使い、面倒な作業を減らしている。AIは、売り手が少ない労力で多くをこなすための素晴らしい方法だ。時間を節約し、生産性を高めることができる」と述べ、こう続けた。「AIが100%人間に取って代わるとは言わないが、AIはチームと一緒に使えるツールとして普及しつつある。適切に使えば時間を節約できるのだ」

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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