ブルームバーグのマーク・ガーマンによれば、Siriに大幅な改良が行われ、その内容は非常に優れたものだという。ガーマンによれば、「関係者の話では、Siriは大幅に刷新されてより高度な人工知能を搭載し、ユーザーが音声で個々のアプリ機能を操作できるようになる」という。
この変更は、Siriを支えるソフトウェアが大規模言語モデル(LLM)によって大幅に刷新されることを意味する。これが同社によるAIへの取り組みのハイライトの1つになるとのことだ。
Siriは今回のWWDCの目玉になるだろう。Siriは登場当初は画期的なものだったが、最近では競合他社に後れを取っていた。新しいSiriは今後リリースされる次期iOS 18に搭載される予定だというが、今後発売されるiPhone 16シリーズ以外のどのデバイスがこの機能を最大限に活用できるのかはまだ不明だ。
ブルームバーグは以下のように予想している。
「Siriは、次回のWWDCにおける目玉となるだろう。新しいシステムにより、Siriはより正確にiPhoneやiPadを制御し、操作できるようになる。これには、個々のドキュメントを開く、メモを別のフォルダに移動する、メールを送信または削除する、Apple News(アップルニュース)で特定の記事を開く、ウェブページのリンクをメールで送信する、さらにはデバイスに記事の要約を依頼することなどが含まれる」
もちろん、SiriはiPhone専用ではないので、これらの変更はiPadやMacにも適用される見通しだ。当初はアップル独自のアプリに限定されるが、ガーマンによれば「数百種類のコマンドをサポートする予定」とのことだ。
WWDCは日本時間6月11日に開催されるが、iPhoneへの実際の提供はもう少し先になる。ガーマンは「iOS 18のアップデートの一部として提供されるだろう」と説明している。
変わるのはSiriだけではない。ガーマンは、私が長年待ち望んでいた(そして率直に言って、アップルの幹部にしつこく要望していた)ボイスメモの文字起こし機能が登場すると予想する。また、自動メッセージ返信、高度な写真編集、ウェブサイトの要約なども追加されるのではないかと彼はいう。
より高度なAI機能の一部はクラウド接続を必要とするが、基本的なタスクはプライバシーを重視するアップルの方針に沿ってデバイス上で処理される。
ガーマンは他にも多くの新機能が登場すると予想している。「アップルのソフトウェア責任者であるクレイグ・フェデリギは、今年のOSアップデートに向けて、できるだけ多くの新しいAI機能を開発するようチームに指示している」
WWDCはかなりエキサイティングなものになりそうだ。
(forbes.com原文)