「マター」の意味とは
「マター」は、ビジネスシーンで使われるカタカナ語で、「問題」「事柄」「担当する」「預かる」といった意味を持ちます。具体的には、案件の担当者や責任者が誰かを表現する際に使われ、「○○マター」という形で人や部署の名前に付けて使用します。英語の「matter」から派生した言葉で、ビジネス用語として定着しています。
例えば、「この案件は営業部マターでお願いします」という表現は、「この案件は営業部が担当します」という意味になります。ビジネスシーンでは、このように担当者や責任者を明確にするために「マター」を使うことが一般的です。
ビジネスシーンにおける「マター」の使い方と例文
「マター」の使い方は多岐にわたります。以下に、ビジネスシーンでの具体的な使用例を紹介します。
個人名+マター
「個人名+マター」は、特定の個人を指定して担当者や責任者を示す際に使います。
例文:
- 「イベント当日の手配は鈴木さんマターでお願いします。」
- 「今回の資料作成は佐藤さんマターでしたが、素晴らしい仕事ぶりでした。」
役職や部署名+マター
「役職や部署名+マター」は、特定の役職や部署を指定して責任者を示します。
例文:
- 「中途採用の対策立案については人事部マターとなっています。」
- 「この件は部長マターとなっており、我々では回答できません。」
クライアントマター
「クライアントマター」は、取引先や顧客の意向次第という意味で使います。
例文:
- 「制作続行かどうかはクライアントマターのため、現在制作は中断しています。」
- 「プロモーションの担当はクライアントマターなので、返答を待ちましょう。」
自分マター
「自分マター」は、自分が案件を担当するという意味です。
例文:
- 「次は自分マターで仕事を任せてもらえるようにしたい。」
- 「いつ自分マターで仕事を任されても対応できるように、今のうちに経験を積んでおこう。」
どこマター
「どこマター」は、案件の担当者や責任者が不明な際に使います。
例文:
- 「来月の予算会議の資料作成、どこマターなの?」
- 「今回の企画は複数部署合同で行うので、どの作業がどこマターなのか一覧表でまとめておこう。」
政治マター
「政治マター」は、政治的な観点が含まれる案件に対して使います。
例文:
- 「この件については、もはや政治マターだからうちじゃどうしようもないね。」
- 「政治マターとなるため、この案件については上層部が判断することになった。」
「マター」を使用する際の注意点
「マター」を使用する際にはいくつかの注意点があります。適切に使用しないと、相手に誤解を与えたり、不快な思いをさせたりすることがあります。
社外に対しては使わない
「マター」は社内用語であり、フォーマルなビジネス用語ではありません。そのため、社外の人に対して使用するのは控えるべきです。社外の人とのコミュニケーションでは、より正式な表現を用いるようにしましょう。
目上の人に使う際は敬称をつける
社内であっても、目上の人に対して「マター」を使う際は「○○課長マター」「○○さんマター」といったように、役職や敬称をつけるようにしましょう。名前を呼び捨てにすると、乱暴で失礼な印象を与えることがあります。
「マター」の類義語・言い換え表現
「マター」には、以下のような類義語や言い換え表現があります。適切な場面で使い分けることで、より効果的なコミュニケーションが図れます。
担当
「マター」を「担当」という日本語に言い換えることができます。
例文:
- 「来月の営業会議での事例発表はどこの事業所マターなの?」 → 「来月の営業会議での事例発表はどこの事業所担当なの?」
責任
「マター」を「責任」という言葉に言い換えることも可能です。
例文:
- 「○○社との契約交渉はどこマターなの?」 → 「○○社との契約交渉はどこが責任者なの?」
管轄
「管轄」という言葉も、「マター」と同様に使うことができます。
例文:
- 「その件に関しては人事部マターなので、我々が勝手に対応するわけにはいかない。」 → 「その件に関しては人事部の管轄なので、我々が勝手に対応するわけにはいかない。」
まとめ
「マター」はビジネスシーンで頻繁に使用される便利なカタカナ語ですが、使い方に注意が必要です。特に、社外の人や目上の人に対しては適切な敬称をつけることや、フォーマルな表現を使うことが重要です。また、「担当」「責任」「管轄」といった類義語をうまく使い分けることで、より明確なコミュニケーションが可能になります。適切な表現を身につけて、ビジネスシーンでの円滑なやり取りを実現しましょう。