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2024.04.22 10:30

新興諸国に「イランとイスラエルの紛争」が与える影響

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分断され、テクノロジーに突き動かされる世界では、悪意を持つ者が他国を弱体化させるのはたやすく(最近の英公共放送BBCのドキュメンタリー『帝国の逆襲』では、ロシアの外交政策は「スポイラー(妨害者)」として行動することだと指摘された)、民主主義世界の主要国がこのダメージを修復するのは難しいことがますます明らかになっている。これは米国と欧州連合(EU)にとって外交上の試練となる一方で、中国がまったく国際関係を改善しようとしていないことに注意が十分向けられていない事態になっている。
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特に、人口の多い新興国の多くはこの事態にもっと注意を払うべきであり、世界に影響を及ぼす国になるという野望を持つ中国の美辞麗句に疑問を呈するべきだ。

「グローバルサウス(南半球に多い新興国や途上国)」というスローガンの下で苦悩するこうした国々は、世界がより危険な方向に向かいつつあり、核を保有する国同士の交戦が存亡に関わる事態を招く危険性があることに当然警戒心を抱くはずだ。また、ドローン(無人機)を用いた戦争の進歩(ナゴルノ・カラバフでの戦争はこの点で貢献した)、兵器での人工知能(AI)の使用、闇の戦争の進展にひきつけられるかもしれない。危険なのは、こうした傾向に反発するどころか、その一部になることを望み、世界の軍拡競争が始まることだ。

世界の国同士の関係がより明確に定義されつつあることも指摘すべき傾向だ。筆者の考えでは、イランによる攻撃を受けてイスラエルの戦略家たちは、中国やロシアが友人ではないこと、湾岸諸国やサウジアラビアとの関係正常化を追求する必要があること、ヨルダンが中東地域で果たしている役割を今以上に評価する必要があることを確信したはずだ。
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このような状況で、イスラエルとイランの交戦によって、飢饉が深刻化しているパレスチナ自治区ガザ地区の人々の今後が一層不透明になっている。ガザの人々にとって、イランのイスラエル攻撃がもたらす最も望ましい結果は、中東地域の国々の外交の再編成を含む持続可能な和平プロセスの加速だ。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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