企業を対象としたストレスチェックサービスを提供するドクタートラストのストレスチェック研究所は、同社のストレスチェックサービスで得られた平均睡眠時間に関する約5600人分のデータを調べたところ、平均睡眠時間とストレス度合いとに関係性があることを発見した。
5時間未満と睡眠時間が極端に短い人は、同社の5段階評価のうち、ストレスの高いD判定とE判定の高ストレス者(労働安全衛生法にもとづき面接指導が必要とされるストレスの高い人)の割合が約6割と非常に多く、A判定とB判定の低ストレス者は1割に満たなかった。それに対して、睡眠時間が7時間以上9時間未満の人は、高ストレス者が3割弱と少なく、低ストレス者が4割弱ともっとも多かった。
また、疲労感と不安感についても調べられたが、ここでも5時間未満の人と7時間以上9時間未満の人とのあいだに大きな開きがあり、7時間以上9時間未満の人たちは大変に良好だった。
平均睡眠時間の全体の割合は、5時間未満は13.6パーセントと少数だが、7時間以上9時間未満の睡眠をたっぷりとっている人も12.2パーセントとさらに少ない。時間に拘束される忙しい現代社会では、思うように睡眠がとれないのも事実だ。「よく眠れない」ときが「ほとんどなかった」または「ときどきあった」という人、つまりよく眠れている人は、5時間未満では約半数なのに対して、7時間以上9時間未満はじつに9割にのぼった。
もともと心が安定していないために眠れないのか、なんらかの事情で睡眠時間が制限されて心が不安定になったのか、どちらが先かはこの調査ではわからないが、睡眠時間と心の安定には関係性があると理解して生活することが大切だと、同社はアドバイスしている。
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