2024.02.12

穴場の都市は? 人混みを避けて欧州を旅行する

ポーランドの首都ワルシャワ(Getty Images)

新型コロナウイルスによる渡航制限が解除された現在、過剰な観光客の問題に悩まされる国や都市は、入国税を導入したり、観光客数の上限規制を設けたりして対処しようとしている。旅行者は人気観光地の代わりとなる、まだあまり知られていない欧州の地を探している。

人混みを避けて観光しようとするなら、ハンガリーの航空会社ウィズエアによる最新のランキングが、今年の旅行先を選ぶ上で役立つだろう。同社は公式観光統計や現地の報道、独スタティスタや香港CEICといった市場調査会社のデータなど、さまざまな情報源を基に2022年の外国人旅行者数を算出。欧州で地元住民100人当たりの旅行者数が最も多い都市と最も少ない都市を割り出した。

欧州で最も混雑していない旅行先は?

混雑を回避するには、今や地元住民より観光客のベッド数の方が多いイタリアのベネチアや、住民の30倍もの観光客が訪れるクロアチアのドブロブニクといった都市を避けよう。その代わりに、欧州で最も観光客が少ない都市に選ばれたポーランドの首都ワルシャワを訪れよう。ワルシャワは同国南部のクラクフに比べると旅程に組み込まれる割合は低いが、観光地としては独自の魅力を持っている。ワルシャワの次には、ベルリン、ストックホルム、ブリュッセル、コペンハーゲンが続いた。

ワルシャワの見どころは?

ワルシャワは何度も破壊と再建を繰り返したことから「不死鳥都市」の愛称で親しまれている。同市にはネオクラシック様式の壮大な教会やピンク色の小塔を持つ王宮、黄土色に塗られた狭い商家などが建ち並ぶが、これらはすべて第二次世界大戦後に再建された複製だ。ワルシャワは進化し続けており、今では流行の先端を行くバーやビーガン向けのレストラン、ソビエト時代の工業用の建物を再利用したクラフトビール醸造所などがある。

旧市街のザムコビ広場では、繊細なフレスコ画が描かれた家屋や堂々とした聖ヨハネ大聖堂を眺めながら「伝統的な」ワルシャワを満喫しよう。その後、ウィスワ川を渡り、映画『戦場のピアニスト』で有名になった労働者階級の居住区プラガ地区へ向かおう。ソビエト時代のイルミネーション看板に特化したネオン博物館や試飲ができるウオッカ博物館のほか、洗練された飲食店などがある。

欧州で最も混雑する旅行先は?

ウィズエアのランキングによると、欧州で最も混雑する都市は、当然のことながらベネチアだった。それに続いたのは、ギリシャのイラクリオンだった。イラクリオンはクレタ島に位置し、2022年には680万人の観光客が訪れた。イラクリオンの旅行者数は2019年の数字から28.6%も増加しており、特に夏の間は人気の観光地となっている。3位はポルトガルのポルト、それにフランスのニース、トルコのアンタルヤが続いた。

forbes.com 原文

翻訳・編集=安藤清香

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事