スロベニア・プトゥイ
スロベニア最古の町といわれるプトゥイでは、羊の毛皮をまとい、リボンで飾られた巨大な仮面をかぶって腰にカウベルを下げた男たちが、通りを練り歩き、見物人らを囲んで踊る。この男たちは「クレント」と呼ばれ、仮面を通じて精霊の世界とつながり、踊りで冬を追い払って豊穣を願うのが習わしだ。町の公式行事として64回目となる今年は、2月3日から13日までさまざまなイベントが行われ、最後の週末にはパレードが開催される。
ブラジル・オリンダ
ブラジル北東部の町オリンダのカーニバルは、早い年には12月中に始まるが、佳境を迎えるのは四旬節直前の週末だ。先住民や奴隷貿易でこの地に連れてこられたアフリカ人の影響を色濃く反映しており、主役はサンバながら「フレヴォ」と呼ばれるアフリカ系ブラジル音楽の人気も高い。人々は思い思いの衣装で夜明けまで踊り続け、巨大な張り子の人形を担いで街中をパレードする。2024年の開催について市長は、ブラジルのさまざまな音楽の名前を並べ「サンバ、マラカトゥ、カボクリーニョ、ブレガ、マンギビート、そしてフレヴォが融合し、多文化の市松模様を描くだろう。オリンダのカーニバルは誰にでも開かれていて、お金があってもなくても楽しめる」と述べた。