毎日150億通のメールをブロックしてもスパム阻止率99.9%のAIでも不十分
グーグルのクマランは、GmailのAIはスパム、フィッシング、マルウェアの99.9%以上がユーザーの受信箱に入るのを阻止しており、その数は毎日150億通にのぼるが、まだ十分ではない。それが新たな大量メール送信者への義務が実施された理由だと語った。まず大量メール送信者とは「1日に5000通以上をGmailアドレス宛に送る人たち」を指すとクマランはいう。その多くがシステムを安全に保つことに失敗しているため、悪意のある者が攻撃のためにメールドメインを乗っ取る可能性がある。
送信者の認証と強力なメールドメイン認証は、そのようなセキュリティを弱体化させる要因を除去するために不可欠だ。「昨年(2022年)当社は、Gmailアドレスに送られるメールに対して何らかの形の認証を有することを義務づけ始めました。その結果、Gmailユーザーが受け取った未認証メールの数は75%減少しました」とクラマンはいう。
これは、みんなのGmail受信箱がすっきりし、悪意のある何十億通ものメールが配信される前にブロックされることを意味している。
大量メールの送信者への新たな認証義務に加えて、グーグルは送信者がGmailユーザーに対して容易な購読中止機能を提供することも要求した。さらにグーグルは「clear spam rate threshold(許容されるスパム率の閾値)」を導入し、送信者はこれを超えてはならない。「これは業界初の試みであり、その結果、受信箱のスパムはさらに減るはずです」とクマランは約束している。