度重なるミサイル発射
北朝鮮はここ数カ月、核弾頭を搭載して米本土を攻撃できる可能性もある大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を含め、兵器の実験を日本や韓国の近海で繰り返している。今月15日には、極超音速で滑空する弾頭を搭載し、固体燃料式の中長距離弾道ミサイルの発射実験に成功したと発表した。極超音速弾頭は韓国側が探知できない可能性もある。さらに19日、日本海で「水中核兵器システム」の実験を行ったと主張した(編集注:24日には黄海に向けて巡航ミサイルを数発発射したと報じられている)。
北朝鮮はこれらの軍事活動に関して、韓国が米国との同盟関係を強化していることに対抗したものだと主張している。北朝鮮は年明けに連日、黄海の韓国との境界線近くに多数の砲撃も加えた。
ロシアと連携強化
北朝鮮は最も重要な同盟国である中国や、ウクライナに対する戦争を続けるロシアとの連携も強化している。西側諸国からウクライナへの兵器の供給が細るなか、北朝鮮はロシアにミサイルなどを送り始めた。また、北朝鮮の朝鮮中央通信は21日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が「早い時期」に訪朝する意向だと伝えている。アントニー・ブリンケン米国務長官は昨年、北朝鮮とロシアはより危険な兵器の開発で技術やリソースを共有する恐れがあるとして、両国の関係強化に懸念を示していた。プーチンの訪朝が実現すればこうした懸念はさらに強まりそうだ。