中国のダウンメーカー「ボジデン」が好調、純利益が25%上昇

Bosideng - Runway - September 2022 New York Fashion Week(Photo by Dia Dipasupil/Getty Images for NYFW: The Shows)

世界最大のダウンジャケットの製造元の1社に数えられる中国のBosideng(波司登、ボシデン)は11月27日、コロナ禍の終了を受けた個人消費の伸びの中で、自社ブランドの売上を伸ばし、9月までの6カ月間の売上高と利益を増加させたと発表した。

同社の総売上高は前年同期比20.9%増の75億元(約1560億円)で、純利益は25.1%増の9億1860万元に達した。ボシデンブランドの売上高は前年同期比66%増の49億元を記録した。

ボジデンの歴史は、中国の文化大革命の頃に遡るが、近年はスーパーモデルのケンダル・ジェンナーを起用したキャンペーンや、カナダグースやモンクレールなどの世界的ブランドに対抗するための資金力によって、中国国内での人気を高めている。

ボジデンの創業者の高徳康は、毛沢東国家主席がまだ存命だった1975年に、江蘇省で11人の村人からなるチームとともにアパレル事業を立ち上げた。その後、1991年からグループ化を進め、1994年には米国のボストンを連想させる「ボシデン」というブランド名に改称。2007年に香港市場に上場した。

フォーブスは、高の保有資産を39億ドルと試算している。

ボジデンは、今年3月から9月末にかけて、ダウンの販売店舗数を110店舗減らし、3313店舗に縮小したが、同期間の売上は上昇した。

中国の個人消費は、年初からの3四半期で前年比6.8%の増加となっており、不動産需要や株価の低迷の中で明るい兆しを見せている。

一方、ボシデンの香港上場株は過去12カ月で7.2%下落している。これに対し、香港市場のベンチマークであるハンセン指数は同期間に1.3%上昇した。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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