2023年版には49都市がランキングされている。順位は、昨年1年間に自国以外の国で生活や仕事をする人々がどのように感じたかという意見に基づく。
インターネーションズはランキング決定にあたり、世界181の国や地域に住む、177カ国出身の外国人駐在員1万2000人以上を対象にアンケート調査をおこなった。考慮された項目には、生活の質や、現地生活への順応のしやすさ、生活費などがある。
外国人が世界で最も暮らしやすい都市
今年2023年に、外国人が最も暮らしやすく働きやすい都市の1位に輝いたのは、スペインのマラガだ。世界最古の都市に数えられるマラガは、アンダルシア地方のリゾート地コスタ・デル・ソル(「太陽海岸」)の中心に位置する。地中海に面しており、豊かな歴史や文化(画家ピカソの出身地だ)、快適な気候と美味しい料理で有名だ。総合ランキング1位となったマラガは、「地元住民の親しみやすさ」、「気候・気象」、「仕事とレジャー」、「ワークライフバランス」などの項目でもトップだった。この都市に住む外国人は、マラガの治安の良さ、公共交通機関の利用料金が手ごろであること、スポーツに親しむ機会の多さ、良好な社会生活についても絶賛している。ただし、大きな欠点がひとつある。それは現地の雇用状況で、41位だった。
実際、スペインは2023年度ランキングで大いに健闘し、ベスト20に5都市がランクインした。マラガに続く2都市もスペイン勢で、2位がアリカンテ、3位がバレンシアだった(バレンシアは、昨年2022年度のランキングでは1位だった)。
インターネーションズによれば、マラガ、アリカンテ、バレンシアの3都市には共通点がいくつかある。現地生活への順応のしやすさと、生活の質の高さだ。また、生活費に関しても上位に入っている。「つまり、外国人を歓迎する文化があり、手頃な生活費で楽しく暮らすことが可能になっている」と、インターネーションズは説明している。
スペイン勢ではほかにも、6位にマドリードがランクインした。その要因は、強力なデジタルライフ、手頃な生活費、生活の質の高さだった。20位以内に食い込んだほかのスペインの都市としては、バルセロナ(13位)も挙げられる。