ボラギノールでお馴染みの天藤製薬は、腸活アプリ『ウンログ』のユーザー2139人を対象に便秘に関する意識調査を実施した。それによると、1年以上便秘をしているという慢性化した人たちは9割。5年以上という人たちが大半を占め、とくに10年以上の人が6割という結果だった。そのストレスを10段階評価してもらったところ、仕事、家事、家計、失恋、風邪の症状、睡眠不足というストレス代表選手のなかでも群を抜いてトップの7.2ポイントとなった。
8割近い人たちが便秘薬を試している。しかし、慢性化する人の多さを見れば、効果のほどが想像できる。便秘対策に使ったお金「便通費」は、年平均2万円。なかには100万円なんていう人もいた。それは例外としても、20年以上便秘に悩んできた人たちは、どれほど投資したことか。それもまたストレスだ。
薬が効かないのではなく、問題なのは薬の選び方と飲み方だ。8割近い人たちが薬選びを「難しい」と感じている。どの成分が自分に合っているのか、選ぶ基準がわからない、症状や原因が一定ではないなどの理由からだ。もうひとつ、ほぼ全員が抱いている「薬に頼らず改善したい」という思いも問題になる。薬を選ぶ基準の1位は、「お腹が痛くなりにくい」もの、2位は「クセになりにくい」もので、「よく効くこと」は3位だった。効き目よりも薬に対する不安が先に立っている。実際に、お腹が痛くなりにくいとされる非刺激性の下剤でも、トラブルを経験した人が8割もいるのだから仕方ない。
さて、以上の結果を踏まえて、調査の監修を担当した消化器内科医で日本うんこ学会会長、石井洋介氏は、便の質に注目するようアドバイスしている。食物繊維の摂取や水をこまめに飲むといった腸内環境の改善だけでは、なかなか解消されないのが便秘。そこで便秘薬をうまく使うことが有効となる。目指すは、「極力身体に負担をかけず、気持ちよくうんちを出す」ことだ。つまり「便質の改善」。便を中心に考えるということ。便秘薬を選ぶ基準で最下位だった「バナナ状のきれいな便が出せること」が、じつはとても重要だった。
石井氏は、便秘薬で失敗するのは服用量の調整が原因だという。なので、病院で症状に合った薬をもらうか、市販薬なら、服用量が細かく調整できるものを選ぶ。とくにお勧めは、腸ではなく便に働きかける非刺激性の便秘薬で、それを「その日のおなかの状況によって、うんちがするりと出せるよう服用量を調整」することが便質の改善、そして便秘解消につながるということだ。
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