ギャビン・ニューサム州知事は7日、スナック菓子によく使われる赤色3号、臭素酸カリウム、臭素化植物油、プロピルパラベンの計4種類の添加物を禁止する法案に署名した。修正前の法案ではスキットルズに含まれる二酸化チタンも禁止対象となっていたため、同法は「スキットルズ禁止法」という誤解を招く名前で呼ばれてきた。
最終法案には二酸化チタンは含まれなかったが、「スキットルズ禁止法」という名前は定着し、2027年までに同州でスキットルズ販売が禁止されるという誤った情報がソーシャルメディアに投稿されている。仮に二酸化チタンが禁止対象となったとしても、各メーカーは自社製品から禁止添加物を排除する猶予が2027年まで与えられる。
欧州連合(EU)の欧州委員会は昨年、二酸化チタンの使用を禁止したが、欧州向けのスキットルズには二酸化チタンが含まれていないため、今も店頭に並んでいる。ニューサムは、二酸化チタンを禁止している他の国々では今もスキットルズが売られていると指摘し、「スキットルズ禁止法」という名前を批判している。
赤色3号は一部の研究で、動物での甲状腺がんとの関連が報告されているが、ヒトのがんとの関連は報告されていない。米食品医薬品局(FDA)は1990年、動物におけるがんとの関連を理由に、赤色3号の化粧品への使用を禁止したが、食品への使用は許可している。
臭素化植物油は、皮膚膜を傷つけ、大量に摂取すると記憶喪失につながることが判明している。
プロピルパラベンに関しては、ラットの精子数を減少させるなど生殖機能を阻害する可能性を示唆する研究がある。しかし、最近の研究ではラットの生殖機能の問題とプロピルパラベンとの関連は認められなかった。
臭素酸カリウムは、動物に対する発がん性がある可能性が研究で示されている。
二酸化チタンについては、欧州食品安全機関が2022年、「発がん性がある可能性がある」と発表したが、これに異議を唱え、さらなる研究を求める研究者もいる。
米非営利団体エンバイロメンタル・ワーキング・グループの報告書によると、カリフォルニア州の新法により影響を受ける可能性のある食品は1万2000点に上る。
(forbes.com 原文)