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2023.10.03

米国ホンダが開発、約1000ドルの「箱型EVスクーター」の魅力

Motocompacto (C)HONDA

今から40年以上前の1981年に、ホンダはシティと呼ばれる小型のハッチバック車両を日本で発売した。このクルマは個性的なフォルムで当時の日本の若い世代にアピールしたが、かなりユニークなオプションが用意されていた。

ホンダは、シティの発売に合わせクルマのトランクに収まる小型の折り畳み式スクーター「モトコンポ」を発売した。

そのモトコンポが、新たに「Motocompacto(モトコンパクト)」という名前の電動スクーターとして現代に復活した。オリジナルのモトコンポは、49ccの単気筒エンジンを搭載し、シートやハンドル、フットペグを折りたためるようになっていた。重量は約49キロで、持ち上げてシティのトランクに収納することができた。

新たに発売された電動式のモトコンパクトの重量はわずか18キロで、箱型に折り畳んだ際の大きさは、全長が約74センチ、幅が約9センチ、高さが約54センチというコンパクトなサイズだ。ラストワンマイルの交通手段としてホンダが米国で開発したこの電動バイクは、キャリーケースのように持ち運べるようにキャリーハンドルを装備し、公共交通機関への持ち込みも可能とされている。

性能面は、最高速度が約24km/h、航続距離は約19km、充電は120Vコンセントから約3.5時間で完了するとされている。日本限定だったオリジナルのモトコンポとは異なり、モトコンパクトは米国市場向けに開発され、11月に995ドル(約14万7000円)で発売される。

かつてのモトコンポは、車のトランクに収まることをセールスポイントにしていたが、今回のモトコンパクは、クッション性の高いシートを装備し、デジタルスピードメーターや充電端子などの機能を備えている。さらに、専用のスマホアプリを使用すれば、ライダーはBluetooth経由でヘッドライトや走行モードなどの設定を調整できる。


ホンダはモトコンパクトを11月から米国のホンダおよびアキュラのディーラーを通じて販売する。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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