アップルは、新たなiPhone 15 Proの外部接続ポートを待望のUSB-Cに切り替えたが、これにより、サイズが大きなファイルをダウンロードする場合に、15 Proのダウンロード速度を大幅に向上させることが可能になった。
ニュースサイトMacRumorsの読者の1人は、iPhone 15 ProシリーズのUSB-Cポートにイーサネット(Ethernet)のアダプタを接続した場合に、800Mビット/秒以上のダウンロード速度を記録したと主張している。
iPhone 15 Proは、Wi-Fi 6と5G接続の両方をサポートしており、理論上はどちらも800Mビット/秒を超えるダウンロード速度が実現可能ではあるが、実際にそのような速度が出る可能性は極めて低い。Wi-Fiの速度は無線ルーターから離れれば離れるほど低下し、一般的な家庭では帯域幅が複数の機器に分割される。一方、混雑した5Gネットワークの場合も、ダウンロード速度が1Gビット/秒に近づくことはまずないだろう。
もちろん、イーサネットアダプタはiPhoneを日常的に使う際の便利なオプションとは言い難い。ルーターにスマホをケーブルで繋ぐことで、ユーザーの行動範囲は限定される。
しかし、巨大な動画ファイルをアップロードしたり、Netflixの番組を一気にダウンロードする場合などに、イーサネット接続は、ワイヤレス接続よりもはるかに高速な処理が可能だ(もちろん十分に高速なブロードバンド接続があればの話だが)。
イーサネットアダプタは高価なものではないが、注文の際には注意が必要だ。非常に安価なデバイスの中には、速度を100Mビット/秒に制限しているものもあり、ワイヤレス接続よりも劣る場合がある。
しかし、筆者がアマゾンで見つけた約10ドルのアダプタは、ギガビット(1000Mビット/秒)の速度をサポートしている。マルチギガビットのブロードバンド接続を利用している人は、2.5Gビット/秒以上をサポートするアダプタを入手することも可能だ。
このようなツールを用いたネットへの接続は、アップルが将来のアップデートで無効にするような非公式のものかもしれないと心配する必要はない。iPhone 15/15 Proシリーズのサポート文書には、イーサネットアダプタが公式にサポートされていることが明記されている。
新しいiPhoneのUSB-Cポートには、他にもさまざまな用途がある。iPhoneを外付けディスプレイやストレージデバイス、外付けのマイクに接続することも可能だ。さらに、CarPlayに対応する自動車への接続にも使用できる。
接続したいデバイスがUSB-CコネクタではなくUSB-Aコネクタの場合は、USB-C to USB-Aケーブルを購入するか、USB-C to USB-Aアダプタを使って接続することも可能だ。どちらもアマゾンなどのオンラインストアで安価に入手できる。
(forbes.com 原文)