宇宙

2023.09.24 14:00

地球に似た未知の惑星、太陽系外縁部に存在か

遠藤宗生

重大な意味

この惑星の存在が確認されれば、太陽系の惑星の数は、2006年に冥王星が惑星から準惑星に降格される前と同じ9個に再び増える。また、地球ほどの質量を持つ遠方の惑星の発見は、惑星科学にとって重大な意味を持つと考えられる。近大のリカフィカは「海王星のはるか向こうに位置する地球類似惑星は、惑星の新たな分類に属する可能性が高いと考えられるため、惑星の定義を改める必要がある」と指摘。太陽系と惑星形成の理論も修正が必要になるとした。

この仮説は、検証できる。約150AUの距離にあるTNOの集団が見つかれば、驚くほど遠く離れてはいるが、太陽系の9番目の惑星の存在を示す指標と見なすことができるだろう。TNOの探査でも、極端な太陽系外縁天体(Extreme trans-Neptunian object、ETNO)が見つかる可能性があり、カイパーベルトの性質に関する重要な知見が得られるに違いない。

「そのような新しいTNOが1個か2、3個でも見つかれば、太陽系形成の仕組みに関する理論が根本的に書き換えられるかもしれない」と、リカフィカは述べている。

forbes.com 原文

翻訳=河原稔

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事