渋谷から世界に羽ばたく女性を育成
2022年3月に4年間務めた『egg』編集長を退任した赤荻。次なる挑戦に「世界で活躍する女性の育成」を掲げ、そのために「学校をつくる」という道を選んだ。MRAは2023年4月、東急プラザ表参道原宿内に「渋谷女子インターナショナルスクール」を開校した。同校は、高校卒業資格を取得しながら、起業家やクリエイター、グローバルインフルエンサーになるための実践的スキルを学べる通信制サポート校だ。
「『egg』で夢を叶えていく女の子たちを見るのがめっちゃ楽しくて。次はギャルやモデルに限らず、いろんな女の子の夢のサポートをしたいと思いました。私は高校時代、渋谷のギャルサーに居場所があって、そこでの経験や人脈があったから今がある。でも、今の日本には『人生変えたい』と思う子たちの居場所がない気がするので、もう一度渋谷につくりたくて。あと、憧れだった社長になれて、編集長も経験して、『次は何長だろう? そうだ、校長やりたい!』という思いもありました(笑)」
同校のカリキュラムでは、英会話に力を入れているほか、SNS運用、動画制作、セルフプロデュース、ビジネス企画力などの実践的な授業を用意している。2年生からは起業家、クリエイター、クローバルインフルエンサー、進学の4つコースに分かれる。1限開始は「おしゃれして登校できるように」と11時10分。入学式や体育祭などの行事は、ギャルサーのように生徒たちが主体となって企画・運営をする。
初年度となった今年は10人が入学した。現在は転校生2人を受け入れ、12人の生徒が通う。すでにYouTuberやTikTokerとして活躍中の生徒もいる。
「授業は、私自身が10代のうちに知っておきたかったような内容ばかりです。3年間ここで学んでもらえれば、スマホひとつで世界に挑戦できる人材になるはず。例えば渡辺直美さんのような『日本人といえばこの子』というアイコン的な存在を、輩出していきたいです」
そして、赤荻自身も「日本から世界を変えたい」と今後の夢を語る。
「私の一番の強みはポジティブさ、明るさ、前向きさ。ただ、その強みを活かせるのは周りの人たちのサポートあってこそ。この元気さでみんなに恩返ししながら、世界をもっとハッピーにしたいですね」
赤荻 瞳◎あかおぎ・ひとみ 1996年、埼玉県出身。高校生から渋谷のサークル「ギャルサー」で活動。高校中退後、2015年に広告制作会社に入社。2018年に当時21歳で『egg』の編集長に就任。2019年に休刊となっていた雑誌版『egg』を4年ぶりに復活させた。編集長退任後、通信制サポート校「渋谷女子インターナショナルスクール」の校長に就任。MRA代表取締役社長。