ツァイはその後、2013年まで最高財務責任者(CFO)を務めた後に副会長に就任し、資金調達と戦略的投資の一端を担ってきた。彼はまた、2022年末に約2億6000万ドル相当のアリババ株を売却する計画を公表するなど、自身の財産の分散も進めている。
現在でも、ツァイは77億ドルの保有資産の一部をアリババ株から得ているが、彼はスポーツとエンターテインメント分野の投資でも財産を増やしている。彼は2018年にロシアの大富豪ミハイル・プロホロフからブルックリン・ネッツの49%の株式を取得した後、2019年に23億5000万ドルを支払い、全権を掌握していた。
ブロックチェーン関連の投資も
イェール大学で経済学と東アジア研究の学士号を取得し、イェール大学ロースクールで法学博士号を取得したツァイは、同大学のラクロスチームの選手だった。彼は、キャリアの初期にニューヨークを拠点とする法律事務所サリバン&クロムウェルのアソシエイト弁護士を経て、バイアウト会社ローズクリフ社の顧問弁護士を務めていた。ツァイは、自身が設立した香港の投資会社ブループール・キャピタルを通じて、株式やベンチャーキャピタル投資、スポーツ関連の資産を管理している。
サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)によると、ブループールは、破綻した暗号資産取引所FTXの出資元の1社だった。ツァイはこの投資会社を通じて、Web3企業のArtifact Labsやブロックチェーン取引所Averへの出資なども行っている。彼は、2021年のツイッターの投稿で「私はクリプト(暗号資産)が好きだ」と述べていた。
I like crypto
— Joe Tsai (@joetsai1999) December 28, 2021