「超伝導方式」と「シリコン方式」の戦い
インテルのチップは、同社が最も得意とするシリコンチップテクノロジーをベースとしたものだ。シリコンは、現時点では量子コンピーティング領域では劣勢にあり、このテクノロジーで大量の量子ビットを持つチップを開発する技術はまだ初期段階にある。例えば同社のトンネルフォールズは、12個の量子ビットを搭載しているが、IBMは400個以上の量子ビットを搭載した超伝導体チップを開発した。しかし、ネイチャー誌が最近掲載した記事では、シリコンには産業レベルにまで拡張できる長期的な利点があることが示唆されている。
インテルの量子ハードウェア担当ディレクター、ジェームズ・クラークは先週、記者団に対し、「当社の技術は、トランジスタに関する知見を基盤としており、そこが他社とは違うところだ」と説明。「当社の目標は、現状の最先端技術になるべく小さな変更を加えて、これらを作ることだ」と述べている。
インテルはまた、生産に関しても、専門のグループや研究所に限定していない。クラークによると、トンネルフォールズは、同社の最大の製造拠点であるオレゴンの工場で生産されるという。
インテルの量子テクノロジーの最終的な計画が何であるかという点について、クラークは「まだ早すぎる」と述べている。同社は量子コンピューティングをフルスタックのソリューションにする計画だというが、そこにマイクロソフトや他の競合が開発しているような「サービスとしての量子コンピューティング」のソリューションが含まれるかどうかについては明言を避けた。
「まずは量子システムを構築して、何が起こるか見てみよう」と彼は語った。
(forbes.com 原文)