宇宙

2023.05.29

「昼食後に月」といつもより「青い夜空」を楽しむ方法

カリフォルニア州北部シャスタ山の冬景色。満月が昇っている(Getty Images)

今週は満月だ。日本時間6月4日に「ストロベリームーン」(6月の満月の愛称)が昇るときに見るのが一番だ。ただし多くの人は、今週は昼食後に東を見上げるだけで、いつでも月を見ることができる。

月が午後に見える理由

午後の月は、満月の前週に起きる事象だ。それは月が地球を西から東へ、北極から見て反時計回りに地球を周回しているために起きる。月は24時間ごとに自転する地球を約27.5日間で1周(公転)する。月は24時間ごとに約13度動くので、毎日約50分ずつ早く空に現れる。

いつ午後の月を見るか

満月の前週には、50%輝く上弦の月が現れ、満月に至るまでを「満ちていく凸月(waxing gibbous moon)」と呼ぶこともある。輝いている部分が毎日大きくなっていく。 上弦の月は正午頃に昇り、深夜頃に沈む。5月28日・日曜日が上弦だったので、今週の月は毎日明るくなっていき、50分ずつ遅く昇る。住んでいる場所の月の出/月の入りの時刻は、こちらなどで調べられる。

その恩恵は6月4日・日曜日の満月を前に、大きくて明るい月を午後から晩にかけてずっと見ることができるからだ。午後の月は双眼鏡で見るといっそうすばらしく、日没前後の数時間は特に美しい。

夜空が青くなる理由

週末の満月が近づくにつれ、夜空は青くなる。今は夏至に近く、太陽は北半球で地平線より6度以上低くならないため、1年のこの時期に暗い夜空を見ることは容易ではない。

しかし、満月の間にはさらに別のことが起きる。空に太陽光が降り注ぐのだ。「月は太陽と同じように空に輝きをもたらします」とMicrosoft(マイクロソフト)の元最高技術責任者で現在は写真家でModernist Cuisine創業者のネイサン・ミルボルドはいう。「ただし、太陽の輝きと比べるとはるかにかすかなので青くは見えません」

青い夜空を撮影するには

しかし、満月の夜にカメラを直接月には向けずに長時間露光撮影をすると、青い空を見ることができる。これはスマートフォンのナイトモードでもできるが、静止したままにする必要がある(三脚を使うのがベスト)。

「それは太陽によるものと同じ青空です。空を照らしている光は、太陽光が月に反射しただけで変わりはありません」とミルボルドはいう。「太陽光は反射してもあまり変わりません。太陽光と同じように大気に当たります、ずっと暗くではありますが」

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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