エヌビディアが24日発表した第2四半期の売上高予想は約110億ドルで、アナリストの予想を50%余り上回った。第1四半期の売上高は前期比19%増の71億9000万ドルで、予想を6700万ドル上回った。
ロイター通信によると、エヌビディアの株価は今年に入って160%以上上昇。時価総額は5860億ドル増加し、米企業で5位となっている。現在、時価総額が1兆ドルを超えている企業は、アップル、アマゾン、グーグルの親会社アルファベット、マイクロソフト、サウジアラムコの5社のみだ。
エヌビディアは1993年に設立され、パソコン用ゲームのグラフィックス処理を補助するGPUカードの製造を始めた。だがやがて、GPUはディープラーニング(深層学習)AIにも利用可能だということが分かった。
ディープラーニングはAIの機能の一部で、人間の脳機能を真似た複雑なデータ処理方法をコンピューターに学習させる手法だ。これには、複雑なパターンや音、画像、テキストなどのデータを認識し、正確な分析と予測を行うことが含まれる。
アマゾン、グーグル、メタ、マイクロソフトといったテック大手は、エヌビディア製GPUをデータ処理に採用。マサチューセッツ総合病院などでは、CTスキャンをはじめとする診断画像の異常を見つけるためにエヌビディア製GPUを使うようになった。テスラは2021年、自社の自動運転技術の向上に使用するエヌビディア製GPU搭載のスーパーコンピューターを発表している。
エヌビディアは現在、機械学習に使用できるGPUにおいて、95%の市場シェアを獲得していると見積もられている。こうした事情と株価の急上昇を受け、バンク・オブ・アメリカのアナリストは最近のレポートで、同社を「紛れもないAIのリーダー」と評した。