マーケット

2023.05.29 09:00

時価総額1兆ドル超え目前、エヌビディア株が急上昇する理由

昨今の生成AI(ジェネレーティブAI)ブームは、昨年11月のOpenAI(オープンAI)によるチャットボット「ChatGPT(チャットGPT)」の発表が火付け役となった。生成AIとは、アルゴリズムを使って画像、テキスト、ビデオ、オーディオなどの新しいコンテンツを作成する技術だ。ChatGPTに続き、グーグル、スナップなどの企業が次々と独自のチャットボットを発表。最近ではTikTok(ティックトック)も、「Tako(タコ)」と呼ばれるチャットボットを試験していることが明らかになっている。

GPUは生成AIにおいて、モデルのトレーニングを加速し、より大きなデータセットからの学習を可能にするという重要な役割を果たしている。3月には、グーグルがエヌビディアと提携し、生成AIモデル構築のためのGPUを所有していない組織に対し、クラウド技術を通じてGPUへのアクセスを提供するサービスを開始すると発表した。イーロン・マスクも、新しい生成AIプロジェクトのために数千基のGPUを購入したと報じられているが、GPUの製造企業は不明だ。

バンク・オブ・アメリカのアナリスト、ビベク・アリャは、同社が発表した売上高予想について、「生成AIと大規模言語モデルへの主要データセンター投資の開始に後押しされた」ものであることは明らかだと述べている。

フォーブスの推定によると、エヌビディア株の上昇を受け、同社の共同創設者でCEOのジェンスン・フアンの資産額は347億ドル(約4兆9000億円)に増加。フアンは、世界で36番目に富裕な人物となった。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛・編集=遠藤宗生

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事