わざわざ病院へ行くことなく、二次感染も防げ、かつ時間も短縮するため、いいことづくしのような感じですが、実際にはまだまだ課題もあるので、オンライン診察を躊躇する人が多いのが実情です。
そうしたなか、ウェブスターマーケティングが運営するLoveMAが全国の男女500人を対象に「オンライン診察で不安なこと」についてのアンケート調査を実施しています。
まず、オンライン診察を受けた経験があると答えた人は、わずか11%で、大多数が受けたことがありませんでした。ただ、オンライン診療は「あり」か「なし」かを問うと。84.8%の人が「あり」と答えているので、機会があれば利用する人は多そうです。
「あり」と答えた人が、そう思った理由として、「処方箋をもらうために長時間待ちたくない」「病院へ行くのが辛かったり、病院で他の病気に感染するリスクが下がるから」「移動や待ち時間がないのがいい」「病院へ通っていることを知られたくないときにありがたい」などといった回答がありましたが、やはり移動や待ち時間がなくなることにメリットを感じている人が多数いたようです。
一方「なし」だと答えた人が、そう思った理由として、「視覚から得られる情報は限られ触診のほうが重要だと思うから」「症状が重いときにしか病院に頼らないので、検査しないオンラインは安心できない」などがありましたが、全体としては「検査や触診ができないから」「不安が多いから」という回答が多かったようです。
では、オンライン診療で不安・心配なことはと問うたところ、ダントツの1位が「正確な診察ができなさそう」でした。やはり、現状ではビデオ通話だとしても、視覚としての情報しか伝わらず、あとは自宅でできる範囲の検査と問診になるため、医師が判断する情報材料が少なく、そのために誤診への不安が大きいようです。
おそらく、病院へ行く=症状の重い病気というイメージから、今回1位となった「正確な診察ができなそう」という回答が多かったのかもしれませんが、処方箋をもらいたいだけとか、症状が安定している疾病や定期的な診察に関しては、オンライン診察でも事足りると思います。また、新型コロナウイルス感染症のような周囲への感染のある疾患の場合は、重篤な症状でない限り検査薬などが手元にあればオンライン診察でも十分でしょう。ケースバイケースで使い分けるのが、これからのスタンダードとなるよう、病院も政府も取り組んでいくとともに、患者側も意識改革が必要なのかもしれません。
出典:ウェブスターマーケティング「【オンライン診療で不安なことランキング】男女500人アンケート調査」より