AI

2023.03.24 13:00

AIが受信トレイに革命を起こす メール処理自動化の現実味

セールスフォースのEinsteinGPT(アインシュタインGPT)は、NLPとML(機械学習)を用いて、顧客からの問い合わせ内容を素早く特定し、リクエストに自動対応する。CRMシステムの上にこのプラットフォームを重ねることで、顧客データやAIを活用し、パーソナライズされた回答を提供することができる。さらに顧客行動に対する理解を深め、傾向を把握し、対話の改善を提案しながら時間を節約できるように設計されている。たとえば、営業部門の担当者に打ち合わせを依頼し、見込み客に関連した最新の情報などを含めたメールの作成を頼むことができる。見直しや修正も含め、全体の所要時間は4分以内で終わるとされている。現在は一部のユーザーを対象としたベータ版であり、価格や一般発売日については未定となっている。

現在利用可能かどうかはさておき、各ツールの重要な相違点は、各プラットフォームが他のソフトウェアやサービスとどのように連携できるかだ。コパイロットはマイクロソフトのAzure(アジュール)クラウドプラットフォーム上に構築されており、他のマイクロソフトアプリやセールスフォースとうまく連携する。ショートウェーブはGmailの上に構築され、オープンで分散的であることを強みにしている。一方、アインシュタインGPTはセールスフォースのプラットフォーム上に構築され、Slack(スラック)向けChatGPT機能を提供している。

Adobe(アドビ)の調査によると、メールの処理時間は1週間あたり約15時間半だという。そう考えると、リーダーやインフルエンサーにとっては、忙しさを軽減するための受信トレイソリューションが重要だ。自動化されたメール管理やセールス対応から合理化された顧客サービスに至るまで、AIを活用したこれらの選択肢が、日常的な雑事を減らし、より価値のある仕事への道を切り開い てくれるだろう。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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