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2015.06.27 07:15

職場で「Noと言える力」を発揮する7カ条

nito / Bigstock

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現代のビジネスシーンにおいて会社が社員に期待するのは、短い労働時間でいかにより多くの成果をあげるかだ。社員らはみな、一緒に働きやすい仲間だと思われたいし、良い社員であると思われたい。しかし、職場で「ノー」と言うことがキャリア形成に重要な意味を持つこともある。

「時にははっきり『ノー』と言うことで、自分が本当にしたいこと、するべきことが明確になるのです」そう話すのは、社会心理学者のスーザン・ニューマン博士。何に対してもイエスと言うのでは、かえって信頼と評価をなくし、ひいてはそれが昇進の妨げになることもある。
「安請け合いして結果的にそれが出来なければ、あなたは信頼できない社員というレッテルを貼られることになります」

新たなプロジェクトに着手する前に、今一度よく考えよう。自分の専門性に合った仕事を依頼される場合もあれば、誰にでも出来る仕事を押しつけられる場合もある。中間管理職がプリンターのインクを交換するよう言われたら、それを断ることが出来る。だが、インターンや若手の社員の場合、やるしかない場合もある。

精神科医のナネット・ガートレル博士は「不本意な仕事を与えられた時は、単純に『ノー』と言う前に、今抱えている仕事を全部書き出し、上司にその優先順位を尋ねてみるといったアプローチも考えられます」と語る。「依頼されたプロジェクトに取り組みたいが、現実に可能かどうかをよく考えたい、と説明してみるのです」

また、ブライアント大学のマイケル・ロベルト経営学教授は、次のように話してくれた。
「相手にいくつかの選択肢を与えるのです。あくまでも穏やかに、『残念ながら今すぐそのご要望にお応えすることはできませんが、他の形でならいくらでもお役にたちたいと思っています』という言い方をするのです」

急な残業を頼まれた場合に、最も有効な対抗策は「家族の事情を持ち出すことだ」とガートレル博士は言う。「何かを断る理由にするなら家族が一番、勤務時間外であれば、あなたが家族を優先するのを誰も非難することはできませんから」

下記に職場で「ノー」と言うための7カ条をまとめてみた。

安請け合いをしない
現状の仕事をこなしながら新たな業務を割り当てられ、本当に質の高い仕事が出来るのかどうか。仕事量の点からも客観的に考慮しよう。これについてスーザン・ニューマン博士は次の様に言った。「簡単にイエスと返事をする前に、それがチームにどんな成果をもたらすかを戦略的に考えましょう」

代わりの案を差し出す
「ノー」と返事をするにしても、あなたを頼りにしてくれた相手は何らかの形でアシストしたい。何か別の方法で役に立つことができないか、少し日程をずらしてその問題に取りかかることはできないか、などいくつかの案を提示してみよう。

メールではなく、本人に直接伝えよう
「メールの文面と言うものは、とかく誤解を招きがちです。あなたがいくら前向きなトーンで文章を打ち込んでも、その声色まで相手に伝わるものではありません」(ニューマン博士)

話は出来るだけ簡潔に
説明は短く簡潔に。他の業務の進捗状況などを並べ立て、くどくどと言い訳をするのは逆効果だ。

結果を考えて行動すべし
仕事の依頼を断るときは、そのことでビジネスと私生活の両方に生じ得るリスクやデメリットを、総合的に検討しよう。あなたが責任のある立場にいる場合、安請け合いが命取りになって社内のポジションが危うくなるケースも考えられる。

相手に隙を見せない
業務を押し付けようとする人物は、心にもないお世辞などを言って、断れないように仕向けることもあり得る。相手に付け入る隙を見せてはいけない。今の業務がどんなに忙しいかをきちんと伝えよう。

させていただきたいのは山々ですが、と伝える
現状の業務にあなたがどんなに心血を注いでいるのか、相手にきちんと理解してもらえるよう的確な説明をしよう。上司がどうしても別のプロジェクトを任せようとするならば、その時はこう言うのだ。
「是非その仕事をさせていただきたいのですが、大変残念なことに、次の火曜日にビジネスパートナーのY氏に関するXの案件を控えています。こちらの件は、いつまでに仕上げればよろしいのでしょうか」
あれこれと言い訳がましく説明を加えないことが肝心だ。

文=スーザン・アダムス(Forbes)/ 編集=上田裕資

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