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2023.03.01 12:00

イーロン・マスク「ChatGPTの競合」を計画、AI研究者に打診

Getty Images

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イーロン・マスクは、OpenAIのChatGPTの競合サービスを作るために、人工知能(AI)の専門家と協議を行っている模様だ。ニュースサイトThe Informationが2月27日に報じた。マスクは先日、ChatGPTに物議を醸す発言を防ぐための防止策が講じられていることを批判していた。
 
マスクは、Google(グーグル)のDeepMindに在籍していたAI研究者のイゴール・バブシュキンにプロジェクトへの参加を打診したが、バブシュキンはまだ正式にサインしていないとThe Informationは報じている。
 
先日は、ChatGPTのサービスに、物議を醸すような回答や差別的発言を防ぐための防止策が設けられていることが報じられ、OpenAIの共同創業者で「言論の自由の絶対主義者」であるマスクは、同社やChatGPTに対して批判的な態度を取っている。
 
マスクは、12月にOpenAIのCEOであるサム・アルトマンのChatGPTに関するツイートに対し、社会的不公正や人種差別などに対する意識が高い人々を指す「woke(ウォーク)」という用語を用いて「AIをウォークにする、つまり嘘をつくように訓練するのは致命的だ」と投稿していた。
 
先日は、あるユーザーがChatGPTとの会話の抜粋を公開したが、その中でChatGPTは、人種差別的な言葉を言えば核爆弾が爆発するのを防げるという奇妙な仮定のシナリオを提示された後、その言葉を発することを拒否していた。これについてマスクは 「気がかりな話だ」とツイートしていている。
 
また、別のユーザーは、ChatGPTがトランプやプーチン、習近平らとともにマスクを「物議を醸す人物」に分類したが、バイデン大統領やトルドー首相、ジェフ・ベゾス、ビル・ゲイツらはそうでないと分類したことを紹介したが、マスクはこれに対して「!!」とツイートしていた。
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マスクは、OpenAIがオープンソースで「グーグルへの対抗手段」となる非営利団体を目指すというという当初の目標から逸脱していると批判し「Microsoft(マイクロソフト)に事実上支配された閉じたソースで、彼らに最大の利益をもたらす会社」になったと述べている。


マイクロソフトは2月7日、ChatGPTをBing検索に統合したが、それ以来、このチャットボットが保守派に対して偏見を持っていると非難する声が上がっている。

保守派の政治評論家のベン・シャピロも、AIが人種差別発言を拒否したことをめぐるツイッター上の議論に参加し、マスクを批判する人々を「文字が読めないかモラルが崩壊しているかのどちらかだ」と攻撃した。
 
1月には保守系メディアのナショナルレビューが「ChatGPTはウォークだ」と題したコラムを掲載し、ChatGPTが2020年の選挙でトランプがバイデンに勝ったというプロンプトを拒否した例や「ドラァグクイーンによる絵本の読み聞かせが子どもに悪影響を及ぼす理由」という文章の作成を拒否したことを報じていた。
 
ChatGPTに対する批判は米国内にとどまらず、中国の国営メディアは「米国のプロパガンダを助長している」などと非難している。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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