前の職場の悪口を言わない
前の職場の上司が悪魔の化身のような性悪な人物で、同僚も陰口やうわさ話ばかりに精を出す怠惰な人たちだったとしても、面接の場でそれについて口にしてはいけない。前の会社のことを悪くいうと(たとえそれが本当であっても)、自分自身が不満分子、同僚の陰口をたたく人と思われ、やはり信頼してもらえなくなってしまう。面接官は自分たちの会社についても悪く言われるのではないかと案じるだろう。さらに、問題は以前の上司や同僚ではなく、むしろこの人自身にあるのではと考えるかもしれない。「履歴書を見てください」も禁句
経歴やスキルについて尋ねられたときに「それは履歴書に書いてあります」と答えるのもNGだ。自分ははとても優秀だから、相手は自分のことをすべてすぐにわかってくれるはずだ──。そんなふうに思っているのだとしたら、ゆがんだ考えだと言わざるを得ない。この論理は空回りしている。面接官は、履歴書の内容がしっかりしているというだけでその人を雇うべきなのだろうか。どのようなレベルの人であっても、その場で自分の経歴について詳しく説明し、自分自身をPRする必要がある。また「遅れてすみません」だとか「このあと予定があり、30分後には出なければいけません」といった言葉も絶対に使うことがないようにすべきだ。想定外の事態に見舞われることはあるだろうが、いずれにしても大事な面接に遅刻するのは失礼にあたる。時間に追われるのがわかっていたのなら、前もって連絡しておくか、面接日時を遅らせるよう再調整しておくべきだった。
偉ぶらない
業界の流行語や専門用語、決まり文句を使って話せば「できる人」「よくわかっている人」と思ってもらえると考えているかもしれないが、聞く側にとっては痛々しいだけだ。自分がいかに重要な人材かをえんえんと聞かされるのは退屈きわまりない。生身の人間ではなく企業のロボットのように聞こえてしまうのはさらに悲惨だ。受付係やほかのアシスタントにも失礼のないようにしよう。マナーの悪いことをすれば、あとで採用担当者に報告されているだろう。面接時に自分にはうやうやしく接していたのに、別の場所で部下に冷酷な態度をとっていたとわかれば、採用担当者から偽善者とみなされても仕方ない。また、もし経営陣がそんな人物を採用すれば、失礼な振る舞いをされたスタッフに対する侮辱にもなるだろう。
(forbes.com 原文)