H&Mが繊維選別事業に参入、循環型経済への大きな追い風に

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循環型経済、リサイクル、再利用、所有に代わるレンタルなどが現在、注目されている。スウェーデン企業で世界的なファストファッション小売のH&Mはこの動きを加速させている。

同社はファッション業界の廃棄物に対処すべく、ベンチャー企業を通じて繊維の選別事業に参入する。潜在的に非常に重要な一歩だ。また、今回の動きはファストファッションが主原因で破壊された環境の回復を目指した一連の取り組みに続く大きな発表でもある。

直近では、同社はリサイクル会社Remondis(レモンディス)と合弁会社を設立した。今年だけで衣服約4000万着の寿命を延ばすことを目指している。

合弁会社の社名はLooper Textile Co(ルーパーテクスタイルコー)だ。ストックホルムの店舗に設置された、古い衣服から新しい衣服を再生するLooopシステムにちなんでおり、古着や不要な衣服を回収して古着業者やリサイクル業界に再販する。

ルーパーテクスタイルのCEOであるエミリー・ボロンは「当社がやっているのは分別されていない廃棄物を使えるものに変えることだ」と米ブルームバーグ通信に語った。

ルーパーテクスタイルの計画

ルーパーテクスタイルはH&Mが2013年に開始した店舗内回収プログラムと併せて、欧州中の自治体のコンテナから衣類を回収する計画だ。

最大60%の衣料品を再販し、オンラインや東欧の安売り古着チェーン店、アフリカの輸入業者を通じて流通させたいと考えている。

衣料品の約3分の1はリサイクル工場に送られ、主に自動車の断熱材やソファーの詰め物として「ダウンサイクル」され、残りの約5%の衣料品は再利用やリサイクルに適さないため焼却して電力に利用されるとボロンは説明した。

コンサル会社McKinsey & Co(マッキンゼー・アンド・カンパニー)によると、世界では不要になった衣料品の3分の1程度しか回収されていない。そして英国の非営利団体エレン・マッカーサー財団によると、回収された衣料品のうち新しい衣服としてリサイクルされるのは1%以下だという。
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翻訳=溝口慈子

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