H&Mが繊維選別事業に参入、循環型経済への大きな追い風に

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H&Mは持続可能性に関する数々の取り組みを率先して展開してきた。1月にはオンラインゲームプラットフォームRoblox(ロブロックス)とともにLooptopiaという「没入型ゲーム体験」の提供を開始した。ユーザーは素材やパターンを試し、自分のアバターのためにバーチャルの衣服を作ることができる。また、他のユーザーとやり取りや服の取引ができ、スタイリング講座もある。
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また、2019年にはストックホルムで「Conscious Exclusive」コレクションから厳選した服のレンタルサービスを開始し、2020年には同じくストックホルムの店舗に消費者が再利用のために古い服を持ち込めるLooopマシンをデビューさせた。

昨夏にはリサイクル素材を使用した繊維から作られたデニムシリーズを発表し、英ロンドン西部のショッピングセンターLivatで地元のクリエイターを紹介するメイカーズ・イニシアチブを大手家具メーカーIKEA(イケア)と合同で立ち上げた。

H&Mの業績

H&Mの今回の取り組みは衣料品価格の高騰とロシアからの事業撤退で打撃を受けている中でのものだ。

同社が1月に発表した2022年11月30日までの3カ月間の売上高は、中国とロシアで店舗を閉鎖したものの、前年同期比10%増の59億ドル(約7950億円)だった。2021年12月1日から2022年11月30日までの通年の売上高は前年比12%増の214億ドル(2兆8840億円)だ。
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最高経営責任者のヘレナ・ヘルマーソンは業績について「ロシアでの事業縮小を決定したことが大きな打撃となった」と説明した。

「当社はこのコストをすべて顧客に転嫁するのではなく、市場での地位をさらに強化することを選択した。原材料や運送などの費用高騰に歴史的なドル高が重なり、商品購入にかかるコストが大幅に上昇した」とも述べている。

実際、ロシアからの撤退とコスト削減プログラムにより、事業コストは約2億5200万ドル(約340億円)となり、昨年ロシアとベラルーシの175店舗を含め、世界で336店舗を閉鎖した。

しかし昨年12月~1月の売上高は前年同月比5%増で、今年の見通しはより明るいものとなっている。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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