自殺した子供のヌード写真で恐喝行為を行うサイバー犯罪者たち

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米連邦捜査局(FBI)は、高度に組織化されたサイバー犯罪組織が10代の子供に自身のヌード画像を送らせ、その画像を元に被害者の家族をターゲットにした恐喝行為を行っていると警告している。

FBIの調査によると、犯罪者らはヌード画像を送った後に自殺した子供の「性的な写真を世間に公開する」と、家族や近親者を脅し、金を払うよう要求している。この犯罪は、これまで報道されてこなかったが、フォーブスが入手したFBIの捜査令状には、フェイスブックのメッセージを通じて組織されたセクストーション(性的な脅し)行為を行うグループに関する調査の詳細が記載されていた。

専門家は、過去18カ月間にこのような犯罪行為が爆発的に増加し、被害者が自ら命を絶つケースが増えていると警告している。

FBIによるとセクストーションの被害者のうち、未成年の男性の自殺率が高く、被害に遭ってから数時間以内に自殺したケースもあるという。「犯罪者らに被害者に対する同情の念は一切ない」と、国土安全保障省(DHS)の特別捜査官のジム・コールはフォーブスに語った。

コールによると、これまでのセクストーション犯罪は主に、未成年者から性的な画像を得ることを目的とするものだった。しかし、近年は、ナイジェリアやコートジボワールに拠点を置く犯罪者たちが、純粋に金銭のみを目的とした事件を起こすケースが増えたという。FBIの捜査令状には、これらのセクストーション犯罪のほとんどがナイジェリアからのものだという記載がある。さらに、これらの犯罪者集団が高度に組織化されており、100台ものデバイスが置かれた24時間365日稼働する拠点で、複数の詐欺のオペレーションが同時に行われているとコールは述べている。

コールはさらに、これらの犯罪組織が、ロマンス詐欺などにも関与していると付け加えた。また、最近のある事件では、成人の被害者が自分のヌード写真が流出するのを防ぐために数十万ドルを支払ったケースがあったという。

しかし、こうした事件の被害者の多くは10代の若者たちだ。捜査当局は、7月にサウスカロライナ州で発生した17歳の被害者の自殺にも、これらの犯罪者が関与したと考えている。

未成年者をターゲットにした犯罪の相談窓口を主催する団体「National Center for Missing & Exploited Children(NCMEC)」のローレン・コフレンは、「若者は特に弱い立場にあるが、犯罪者は、若者の間でフィンテック系のアプリの利用が増えたことに注目している」と語る。

「サイバー犯罪者は綿密な調査を通じ、ターゲットのオンライン上の行動や、興味、連絡先などを把握している。そして、ターゲットが自殺した後のさらなるターゲットとなる被害者の家族の情報も把握している」と、コールは述べている。

コールによると、これらの犯罪は、これまでオンライン詐欺に厳しい態度をとってこなかった国々を拠点としており、現地の警察に十分な資金がなく、汚職が蔓延している場合は特に摘発が難しいという。「捜査当局は、ホスト国と良好な関係を維持しようと努めているが限界もある」と彼は述べている。

NCMECのコフレンによると、犯罪者集団はナイジェリアやコートジボワールを拠点とする場合が多いが、フィリピンやバングラデシュの犯罪組織にも同様の活動が見られるという。
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編集・翻訳=上田裕資

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