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2022.12.18 09:30

冷蔵庫やスマホなどの「電子ゴミ」はどこへ行く ガーナに電子機器の山?

みなさんは「電子ゴミ」が何か知っているだろうか?

電子ゴミとは、バッテリーや電気・電子回路を搭載している電気製品、電子機器が廃棄物となったときの総称である。具体的には、スマートフォン、テレビ、冷蔵庫、エアコンなどが挙げられる。

2019年には世界全体で5360万トンもの電子ゴミが発生。このままでは、2050年には1億1000万トンまで増加すると予想されている。

電子ゴミがほかのゴミと違う点




電子ゴミがほかのゴミと違う点は以下の2つである。

(1)製品の中に有害物質が含まれている点
(2)人工では作り出すことができない貴重な金属が含まれている点

特に小型の電気電子機器には、リチウムやコバルトといった電気自動車を作るために欠かせないレアメタルが含まれている。

電子ゴミの問題点


電子ゴミは多様な有害物質を含んでいるため、適正に処理されなければ、人の健康や自然環境に悪影響を及ぼしてしまう。例えば、「イタイイタイ病」の原因物質であるカドミウムは、古いパソコンのバッテリーに利用されていた。

しかし、現状は適正に処理されている電子ゴミは少なく、その多くが発展途上国に輸出されている。コードの被覆を燃やすことでダイオキシンが発生し、人体に悪影響を及ぼしている国もある。

電子ゴミのリサイクル法




日本では、家電リサイクル法が2001年に、小型家電リサイクル法が2013年に施行された。電子ゴミは、適正なリサイクル料金を支払って、小売業者等に引き取ってもらう必要があるのだ。

これらの法整備により、東京五輪のメダル約5000個は、国民から寄付された使用済みの携帯電話や小型家電などから金、銀、銅を回収して作られた。

正しく処理されない電子ゴミ




電子ゴミを捨てるためにお金を払いたくないからと、人目に付かないところに不法投棄している人も見受けられる。

また、電子ゴミ回収を呼びかけながら巡回する事業者や、空き地で回収する事業者、ネットで無料引き取り広告を出している事業者に引き取ってもらう場合も注意が必要だ。

こうした事業者の中には「無許可」で行っている事業者もいるため、こうした人に引き取ってもらうと「廃棄物処理法違反」に加担することになるかもしれない。

ガーナにできる電子ゴミの山


電子廃棄物の主な輸出先であるアフリカ諸国。中でもガーナの首都付近は、世界最大の電子廃棄物処理場といわれている。

この地域では、人々が金属資源を取り出し転売することで収入を得ているが、金属の取り出し作業は適切な整備と道具を用いずに行われており、危険な状況で働いている。

規模の差こそあれ、こうした危険な電子廃棄処理場は世界各地に存在していて、アジアでは特にインドと東南アジア諸国において深刻な問題となっている。
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文=エシカルな暮らし編集部

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