ビジネス

2022.11.09 11:00

10年で評価額1兆円、店舗ビジネスの次世代インフラへ


坂:一歩先のことを伝えることは意識していますね。特にSaaSビジネスの場合、これまでは売り上げを伸ばし続けることが重要視されてきましたが、市場環境が変わり、従業員一人あたりの売上高など、会社の生産性を表す指標にも注視する必要もでてきました。売り上げだけでなく、生産性を追いかけることも大事だというメッセージは、早い時期からいろんな投資先に発信していました。

辰巳:僕たちもすでに開発費や外注費の最適化などに取り組んでいて、生産性は大幅な改善が見込める状況になってきました。1時間かけていた会議を45分に短縮するなど、細かいところにも目を向けたことで、生産性を高めようと社内の意識も変わりました。

坂:いまカンリーは社員数が60人くらいですが、さらに人数が増えてくると、ふたりの目が直接は行き届かない社員も出てきたり、いろんな価値観をもった人が入ってきたりしてくる。この先の大きな課題は、人数が増えてもなお熱量をもった強い組織をつくれるかです。ここは僕に支援ができる領域。一緒に汗をかいて、ふたりが将来、日本を代表するようなサービスをつくってくれたらと、すごくワクワクしています。

辰巳:絶対につくります。DXでは各業界に代表的なサービスがありますが、店舗DXではまだそれがありません。「店舗に関わる全ての人に、最も信頼されるインフラを創る」というミッションを実現してみせます。

秋山:あくまで通過点に過ぎないですが、10年間で評価額1兆円の会社をつくるという目標を仲間とは共有しています。世界を代表するテック企業をつくっていきます。


さか・ゆうたろう◎ジャフコ グループパートナー。2012年に同社入社。ベンチャー投資業務と投資先の支援業務に従事。ビジネスディベロップメント部プリンシパルを経て22年6月より現職。代表的な投資先はマネーフォワードなど。

あきやま・ゆうたろう◎カンリー代表取締役Co-CEO。三井住友銀行などを経て2018年にカンリーを共同創業。

たつみ・まもる◎カンリー代表取締役Co-CEO。2015年早稲田大学理工学部卒。双日を経てカンリーを共同創業。

文=眞鍋 武 写真=平岩 亨

この記事は 「Forbes JAPAN No.097 2022年9月号(2022/7/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

ForbesBrandVoice

人気記事