フェイクニュースの影響
回答者の63%は、フェイクニュース、誤報、デマの影響を懸念している。
エデルマンによれば、この調査は2022年8月15日から9月2日にかけて実施された。母集団のために集められたデータは、各市場における年齢、ジェンダー、地域を代表している。信頼度95%で統計的有意性を検定した。
エデルマンのマネージングディレクターでグローバルデジタル危機部門の責任者を務めるデイヴ・フリート(Dave Fleet)は、PRデイリーでこう書いている。「企業幹部が数々の問題に直面している現状からすれば、最高コミュニケーション責任者(CCO)やCMOの責任領域のなかで、危機管理が極めて急速に拡大していることは、ほとんど驚くに値しない」
「そうした関心の高まりにもかかわらず、残念ながら当社のデータでは、企業はいまだに備えができていないことが明らかになっている。各社は、現代のさまざまな問題をくぐり抜け、さまざまな利害関係者グループが増加している状況に対応し、危機の際に信用を守るという点で備えができていない」とフリートは述べている。
「危機の性質は変わり続ける」
同調査に関するエデルマンのリポートには、こう書かれている。「危機管理は、CCOやCMOの責任領域として極めて急速に拡大している。現代のビジネス環境において、危機は常に存在する一要素である」
「危機の性質は変わり続けており、利害関係者を増やし、ビジネスのバランスを崩し続けている。そうした環境をくぐり抜けるための適切なスキルセットが自社チーム内には存在しないと、企業幹部は話している」
企業幹部やマーケティング責任者を対象としたこの調査では、以下のことも明らかになった。
・問題や危機に対して即座に行動を起こすことを期待する利害関係者が増えている(72%)。
・「極めて高い透明性」に対する消費者の昨今の要求が、企業の危機対応に影響を与えている(67%)。
・企業が直面しうる幅広い問題や危機を管理するだけの適切なスキルセットを持つスタッフが存在しない(60%)。
エデルマンのグローバル危機部門責任者を務めるヒュー・タガート(Hugh Taggart)は、この調査に関する同社リポートのなかでこう述べている。「危機管理はもはや、企業コミュニケーション担当者の領域にとどまらなくなっている。現在のビジネス環境では、レジリエンス(回復力、耐性)の高い社風の創出に、企業全体が取り組むことが求められている」
(forbes.com 原文)