「空港満足度調査」と題された同ランキングは毎年発表されているもので、今年は17回目。北米の空港を「超大型」(年間利用客3300万人以上)、「大型」(同1000万人以上3300万人未満)、「中型」(同450万人以上1000万人未満)の3カテゴリーに分けた上で、ターミナルの施設、到着・出発、手荷物受取所、保安検査、チェックイン・手荷物検査、飲食・売店の6要素を基準に順位付けしている。
超大型空港のカテゴリーでは、ミネアポリス・セントポール国際空港(MSP)が1位になった。J.D.パワーで旅行情報部門責任者を務めるマイケル・テイラーは「内部の工事が完了したことがMSPに利した」と説明。「利用客が劇的に増加した今年、MSPは大半の空港よりもうまく客数増加に対応した」と評価した。
超大型空港の最下位は、ニューアーク・リバティー国際空港(EWR)だった。では、何が失敗したのだろう? テイラーは、同空港が「失敗した」というよりかは「追いつけなかった」のだと説明する。「EWRは利用客であふれ返っており、空港内のほとんどの設備がその需要に追いついていない」
大型空港のカテゴリーでは、タンパ国際空港(TPA)が初めてトップの座に着いた。同空港は、全ての要素において上位のスコアを獲得した。テイラーは、長年にわたる飲食施設などの改築が功を奏したと指摘している。
大型空港の最下位は、フィラデルフィア国際空港(PHL)だった。その問題はインフラで、「PHLの設計(に関するアプローチ)はメインターミナルの既存構造への『増設』であり、空港の正面部分は保安検査のレーンに並ぶ利用客の数に対してスペースが狭すぎる」とテイラーは指摘した。
中型空港のトップはインディアナポリス国際空港(IND)。同空港は過去4年間で3回上位に入っていた(コロナ流行中には、中型空港カテゴリーのランキングが発表されなかった年があった)。
中型空港の最下位はハリウッド・バーバンク空港(BUR)で、「成功が裏目に出た」形だという。多くの空港の利用客数が2019年比で9%減少する中、BURは利用客数が5〜6%増加。テイラーによると、ほとんどの空港では利用客の増加が全体的な満足度の低下につながっている。