会社のサステナビリティ計画 作成のコツとは

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サステナビリティはもはや、事業を経営する中で「あればよい選択肢」ではなくなっている。

サステナビリティはそれ自体が重要な企業の責任で、賢い事業になっている。それでも、サステナビリティ戦略を作成しようとする企業や、自社に特化したサステナビリティ目標の定義に取り組んでいる企業にとって、これは難しいことに思えるかもしれない。

多くの企業では、廃棄物をなくすことなど会社の特定の事業に合致した目標を明らかにすることが開始点となる。それから、目標達成度を測る基準やこうした基準を満たす戦略を特定すること。

コンサルティング企業MJVテクノロジー・アンド・イノベーション(MJV Technology & Innovation)の最高経営責任者(CEO)で、複数の「フォーチュン500」企業に助言する著名なサステナビリティ顧問のマウリシオ・ビアンナによると、サステナビリティ戦略を策定する全ての企業がまず最初に問いかけるべきは「会社の業績を下げずに、持続可能な原則に基づいた事業モデルを構築するにはどうするか」だ。

私はビエンナを取材し、会社がサステナビリティの取り組みを模索する際に開始点とすべきことについて尋ねた。


筆者:サステナビリティのプログラム導入について、企業が持ちがちな疑問にはどういうものがありますか?

ビアンナ:取り組みを成功させるためには必ず、最初に正しい問いを尋ね、正しい解決策や結果を追う枠組みを特定できるようにしなければならない。私たちは、プロジェクトを始めるときに必ず8つのことを問い掛けるようにしている。

1. 会社の業績を下げることなく持続可能な原則に基づく事業モデルを作成するにはどうすればよいか。

2. どのような測定基準を使い、どのようにサステナビリティの進捗を追うか。

3. こうした測定基準に対し、どのようにしてサステナビリティやESG(環境、社会、統治)の報告書を作成するか。

4. 持続可能な変革を実現するため、どのように従業員を教育し関与させるか。

5. 利害関係者は誰か。会社の特定の目標を達成するため、環境団体と提携する必要があるか。

6. 自社の製品やサービス革新が関係者に意図しない結果をもたらさないようにするにはどうすればよいか。

7. グリーンウォッシュ(環境に配慮しているように見せかけること)を避け、消費者やより多くの人に会社のストーリーを偽りなく共有するため、取り組みの宣伝方法をどのように再考するか。

8. 競合企業や関係者が自社の取り組みについてどう考えているかを知るため、どのようにフィードバックを集めるか。
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翻訳・編集=出田静

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