提言2:より厳格なアプローチの方がよいかもしれない
ソーシャルメディアの時代にどのように子育てをするかという問いに「正解」はないが、受動的なアプローチよりも能動的なアプローチの方が良い結果につながることを多くのデータが示唆している。
著者らは「全体として、親がより多くの監視、制限的または積極的な介入、あるいはインターネットやスマートフォンへの厳しい規則を用いている場合には、青少年の問題使用の報告が少ないことが研究で判明した」と述べている。
また、親が自主性支援型のアプローチを実施すると、子どものソーシャルメディアの利用時間が短くなることを示唆する証拠もある。また、親が子どものソーシャルメディアの利用をより抑制する自主性規制型のスタイルをとった場合には、10代の若者はより多くの不安や抑うつ症状を示し、親が自主性支援型のスタイルをとった場合には、そのような症状が軽減されることが明らかになっている。
つまり子どもと親の間のソーシャルメディアに関する対話が、協力的で双方向的なものになるような家庭環境を作ることには意味があるということだ。一方で、過剰消費や問題のあるソーシャルメディア活動を制限するための厳格なルールは設定しなければならない。
もちろん、こうした考え方には反論がある。たとえば、『Frontiers in Psychology(心理学最前線)』に掲載されたある研究では、ソーシャルメディアへのアクセスをより制限する姿勢がソーシャルメディア中毒のリスクの高まりと関連していることがわかっている。このことから明らかになるのは、他のアプローチよりも平均的にうまく機能するいくつかのアプローチもあるが、自分自身のソーシャルメディア監視戦略を立てる際には、個々の状況を考慮する必要があるということだ。
提言3:常に情報を入手する。ソーシャルメディアが進化するにつれ、ガイダンスも進化する
それでもまだ、多くの大きな疑問が残されている。たとえば、子どもが使っているソーシャルメディアの種類(オンライン、スマートフォン、ゲームなど)が、親としてそれらをどのように管理すべきかに影響するかどうかははっきりしていない。また、ソーシャルメディアの過剰消費が子どもの幸福におよぼす悪影響が、どれくらいの期間で回復するのかも不明だ。方針変更後、子どもの行動はすぐに好転するのか、それとも悪影響はしばらく残るのか?
このような重要な疑問を解決するためには、さらなる研究が必要だ。
(forbes.com 原文)