各メディアや企業が発表したランキングではこの他、ギリシャ、イタリア、マルタ、スイスも上位にランクインした。こうしたランキングでは、ビザ(査証)や居住権、住宅、生活費、医療、税金、気候、ガバナンス(統治)、安全などの項目で各国が評価されている。
ポルトガル
ポルトガルは生活費が安く、居住許可も取りやすい。外国人の居住者には、税金の優遇措置がある。国際都市や、白い家と石畳の街並みがある村、どこまでも続く砂浜、欧州トップレベルのゴルフコースがあり、気候は快適で人も親しみやすい。世界でも治安が良い国で、豊かな歴史や文化、自然がある。
海外移住・投資情報サイト「リブ・アンド・インベスト・オーバーシーズ」によると、ポルトガルでは手続きを迅速化した「ゴールデンビザ」など、移住に当たり複数の道が用意されている。海外生活情報サイト「ウェア・キャン・アイ・リブ」は、隠居生活に適した都市・地域として、リスボンやカスカイス、ポルト、アルガルベ、アレンテージョ、ブラガ、アベイロ、マデイラ諸島、アゾレス諸島を挙げている。
スイス
生活水準が高く、税金が低く、高度な医療や治安の良さを誇るスイスも、隠居生活に適した国ランキングで上位に選ばれている。穏やかで美しい山に恵まれた同国では、スキー以外にもさまざまな形でアウトドアを楽しめる。
生活費は最も高い部類に入るが、スイスの平均寿命は83歳超と欧州では最高だ。引退後の移住先としての人気の高まりを受け、スイス政府は退職者向けの特別居住プログラムを提供している。
国外居住者向け情報サイト「エクスパティカ」によると、ローザンヌ、チューリヒなどの都市やその周辺地域、ツーク州やアッペンツェルアウサーローデン準州が移住先に適しているという。
ギリシャ
ニュージーランドの旅行サイト「スタッフ・トラベル(Stuff Travel)」は、退職後の生活に最も適した欧州の国にギリシャを選出。「ギリシャには古代の遺跡やカラフルな漁村、青いエーゲ海に囲まれた太陽輝く島々、至高の魚介やオリーブオイル、フェタチーズ、農産物を最大限に生かした料理があり、旅行先・退職後の移住先として夢のような場所だ」と書いている。
ギリシャの生活費は欧州で最低レベルだ。2013年には、同国内の不動産に25万ドル(約3500万円)以上を投資した欧州連合(EU)域外の出身者に5年間の永住権を与えるゴールデンビザ制度が導入された。
退職後の居住地として特に勧められているのはアテネ、ロードス島、サントリーニ島、コルフ島、ミコノス島、テッサロニキだ。