欧州での隠居生活 お勧めの移住先5カ国

Portugal(Getty Images)

引退後の人生を欧州で過ごしたいと思う人は多い。中でもポルトガルは今年、隠居生活に適した欧州諸国を選ぶランキングの多くで上位に入った。

各メディアや企業が発表したランキングではこの他、ギリシャ、イタリア、マルタ、スイスも上位にランクインした。こうしたランキングでは、ビザ(査証)や居住権、住宅、生活費、医療、税金、気候、ガバナンス(統治)、安全などの項目で各国が評価されている。

ポルトガル


ポルトガルは生活費が安く、居住許可も取りやすい。外国人の居住者には、税金の優遇措置がある。国際都市や、白い家と石畳の街並みがある村、どこまでも続く砂浜、欧州トップレベルのゴルフコースがあり、気候は快適で人も親しみやすい。世界でも治安が良い国で、豊かな歴史や文化、自然がある。

海外移住・投資情報サイト「リブ・アンド・インベスト・オーバーシーズ」によると、ポルトガルでは手続きを迅速化した「ゴールデンビザ」など、移住に当たり複数の道が用意されている。海外生活情報サイト「ウェア・キャン・アイ・リブ」は、隠居生活に適した都市・地域として、リスボンやカスカイス、ポルト、アルガルベ、アレンテージョ、ブラガ、アベイロ、マデイラ諸島、アゾレス諸島を挙げている。

スイス


生活水準が高く、税金が低く、高度な医療や治安の良さを誇るスイスも、隠居生活に適した国ランキングで上位に選ばれている。穏やかで美しい山に恵まれた同国では、スキー以外にもさまざまな形でアウトドアを楽しめる。

生活費は最も高い部類に入るが、スイスの平均寿命は83歳超と欧州では最高だ。引退後の移住先としての人気の高まりを受け、スイス政府は退職者向けの特別居住プログラムを提供している。

国外居住者向け情報サイト「エクスパティカ」によると、ローザンヌ、チューリヒなどの都市やその周辺地域、ツーク州やアッペンツェルアウサーローデン準州が移住先に適しているという。

ギリシャ


ニュージーランドの旅行サイト「スタッフ・トラベル(Stuff Travel)」は、退職後の生活に最も適した欧州の国にギリシャを選出。「ギリシャには古代の遺跡やカラフルな漁村、青いエーゲ海に囲まれた太陽輝く島々、至高の魚介やオリーブオイル、フェタチーズ、農産物を最大限に生かした料理があり、旅行先・退職後の移住先として夢のような場所だ」と書いている。

ギリシャの生活費は欧州で最低レベルだ。2013年には、同国内の不動産に25万ドル(約3500万円)以上を投資した欧州連合(EU)域外の出身者に5年間の永住権を与えるゴールデンビザ制度が導入された。

退職後の居住地として特に勧められているのはアテネ、ロードス島、サントリーニ島、コルフ島、ミコノス島、テッサロニキだ。
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編集=遠藤宗生

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