ディズニーは「バズ・ライトイヤー」の魅力を誤解している

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映画『バズ・ライトイヤー』は期待に届かず、これまで銀幕に登場した最も記憶に残るアニメキャラクターのひとりであるバズ・ライトイヤーを主役にしながら、興行成績のトップを勝ち取れなかった。

『トイ・ストーリー』は今もピクサーで最強の映画であるとともに、恐ろしいほど巧みなおもちゃのコマーシャルの機能を果たし、バズ・ライトイヤーをマストアイテムに仕立てた。バズが今でもディズニー史上最高売上のおもちゃなのには理由がある。それではなぜ、映画『バズ・ライトイヤー』は成功できなかったのか。

レビューはほとんどが好意的だが、さほど熱狂的ではない。『バズ・ライトイヤー』はよくできたスペースアドベンチャー映画として、時間の経過に対する驚くほどよく考えられていると歓迎されている。しかし、その有名無実のキャラクター、そして『トイ・ストーリー』との関わり方は、よくいって曖昧、悪くいえば混乱でしかない。

『バズ・ライトイヤー』は一種の劇中劇であり、アンディのバズ・ライトイヤー人形への関心に拍車をかける映画になるはずだった。しかしこの作品は90年代の大ヒット作品を風刺することもなく、人気のスピンオフアニメ『スペース・レンジャー バズ・ライトイヤー』とも関連していない。

映画は独立したSFコンセプトに認識可能な知的財産の皮をかぶせたように感じる。中には、ディズニーは『トイ・ストーリー』シリーズから最後の数滴を絞り出すことで、自社で最大の人気商品の寿命を延ばしたかっただけだろうというひねくれた見方もある。

思うに、ディズニーはこのキャラクターのアピールポイントをまったく理解していない。バズ・ライトイヤーは典型的なヒーローであり、SFあるあるのミックスであり、退屈な西部劇から安っぽいスペースオペラへの転換を象徴している。何よりも重要なのは、彼がただの「おもちゃ」だということだ。
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翻訳=高橋信夫

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