今年3月には日本法人が設立され、日本国内でも利用者は増加中。今後さらなる広まりが期待されている。
Snapchatはなぜ、Z世代にとって魅力的なのか。同社がCrowd DNA 社の協力で16市場の1万9000人以上のユーザーを対象に行った調査の内容をもとに紐解く。
Snapchatは他のSNSとどう違う?
そもそもSnapchatとは、写真や動画などをいつでもシェアできるSNSアプリのひとつである。スナップ(リアルタイムで撮影した写真や動画)を送り合うことで、友人どうしなどで気軽に共有することができる。
よく似ているツールがInstagramである。実際日本では、SnapchatよりもInstagramのほうがメジャーである。
しかし、一度Snapchatを使い始めると、その使いやすさから「離れられなくなる」という声をよく聞く。なぜだろうか。
Snapchatには、Instagramや他のSNSアプリとの相違点がいくつかある。そしてそれこそがSnapchatの魅力であり、愛用される理由でもある。
ひとつ目は、投稿の送信範囲をその都度簡単に選べるという点だ。
カメラが先に起動し、スナップを撮り、その後に特定のユーザーを選んで送信できる仕組みになっている。そのため、非常に効率よく実行できるのだ。
2つ目は、スナップの表示時間を設定できる機能があることだ。
1秒から10秒、無制限という選択肢があり、相手が自分のスナップを見る時間を制限できる。またスナップをスクリーンショットすると相手に通知がいく機能がついているため、勝手に保存して拡散されるというリスクも極めて少ない。
3つ目の相違点は、メッセージの保存や消去をワンタッチで選べる点だ。
Snapchatのチャット機能では、メッセージを閲覧した後に画面を閉じるとメッセージが消去される設計になっている。ただ、やりとりしているユーザーのどちらかが一度メッセージをタップするとそれは保存され、トーク履歴として残る。つまり、トーク履歴に残したい内容だけを簡単に保存することができ、より自由なトークができるのだ。
そして最後の相違点として、「いいね!」などのアクションがない点が挙げられる。
「いいね!」機能はユーザーの精神的なプレッシャーやストレスにつながる側面もあることから、気軽に投稿を共有できないというユーザーもいる。
Snapchatは、そういった機能が一切ないため、「きれいな写真を撮らなくては」といったプレッシャーを感じることなく気軽に共有できるのだ。