ビジネス

2022.06.20 15:00

セコイアが出資する「Web3時代のフィンテック」Afriexの実力


Web3.0時代の金融ネットワーク


Dragonfly CapitalのマネージングパートナーであるHaseeb Qureshiは、アンドリーセン・ホロウィッツ(A16z)が運営する暗号通貨のスタートアップスクールでメンターをしているときにアラビと知り合った。彼は、アラビの能力やAfriexのビジネスに感銘を受けたものの、アフリカをターゲットとした暗号通貨ビジネスの多くが失敗するのを目の当たりにし、シードラウンドへの参加を見送ったという。

しかし、その後のAfriexの成長ぶりを見て、彼は同社が成功をつかんだと感じた。「Afriexの強みは、米国とアフリカ間の送金処理という、多くの会社が試みたが実現できなかったことを成し遂げたことだ。新興市場で成功するためには、草の根レベルの戦いで優位に立つ必要がある」とQureshiは述べた。

現在、Afriexは送金サービスに専念しているが、アラビは野心的な目標を掲げている。彼は、ステーブルコインのローンチを検討しており、既にVisaと提携し、今年の後半にAfriexのユーザー向けにクレジットカードとデビットカードを発行する予定だ。

アラビは、為替レートなどの外的要因に影響されない資金の保管場所をアフリカの人々に提供したいと考えている。例えば、ナイジェリアに住むアラビの叔父は、通貨の変動によって給与の10%を失ったという。

「我々は、金融機関をつなぐネットワークを構築しており、ナイジェリアの銀行や現地の両替所を取り込んでいる。我々が構築している金融機関がメッシュ状に繋がったWeb3.0時代のネットワークは、次世代のVisaのような存在になる可能性がある」とアラビは語った。

編集=上田裕資

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