転職先について後悔しないため、面接で聞くべき2つの質問

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人材あっせん業者や人材を探す管理職が、その会社で働くことの実態についてありのままの事実を明かしてくれることはなかなかない。

特に労働市場がひっ迫する状況では、採用関係者はあなたを入社させるため最大限理想的なイメージを与えようとするだろう。しかしあなたは、会社を厳しく選び、そこで働くことがどういうことかを理解できるようカーテンの裏側をのぞく努力をする必要がある。

次の2つの質問を通し、状況を明らかにする必要があるのもそのためだ。

1. 部下の方が素晴らしいアイデアを思いつき、事業を改善したときのことについて教えてください。

2. 複数の部下の方が体験した具体的な不満について教えてください。

ここで、それぞれの質問の裏にある論理と科学を見てみよう。

最初の質問が重要な理由は、リーダーシップIQが行った「The State Of Leadership Development(リーダーシップ育成状況)」の調査にある。同調査では、自分の上司は部下が改善案を出すことを常に促し、評価していると答えた従業員はわずか27%だった。

将来の上司が、従業員の素晴らしいアイデアで事業が改善された例を挙げることができなければ、その上司は新たなアイデアを奨励しないか、それを実行しないかのどちらかだ。どちらのケースも同じくらい良くないので、これは(あなたが良いアイデアを思いつく人であれば)仕事で不満を感じる可能性が高いことを示す大きな警告となるべきだ。

また「うちの社員はいつも良いアイデアを思いついているので、具体的な例は挙げられないな」と言う人にも注意すること。一般的で具体性に欠ける答えは、答えがないことと同じくらいよくない。

上司が本当に従業員のアイデアを求め、それを導入しているとすれば、具体的な例を見つけるのに苦労しないだろう。実際にはすぐに例を挙げられるだけでなく、チームの賢くて創造的なメンバーについていろいろ共有したくてたまらないはずだ。

またそれほど一般的ではないが、管理職が従業員の素晴らしいアイデアを導入し、それを勝手に自分の手柄としているケースもある。しかし、管理職がなぜ具体例を共有してくれないのかは重要ではない。考えられ得る理由は全て、よくないものなのだ。
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翻訳・編集=出田静

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